週刊ベースボールONLINE

週ベ再録インタビュー 2000年1月17日号

スーパースター対談 イチロー×松坂大輔「天才」と「怪物」の邂逅

 

3連続三振──。その衝撃的な結末にプロ野球ファンは狂喜乱舞した。松坂伝説を確固たるものにしたのが、「イチロー対松坂」の初対決だった。その世紀のスーパースターの対談が1年目の1999年オフに実現。背番号「18」と「51」が存分に語り合った。

(左)イチロー[オリックス]、(右)松坂大輔[西武]


運命の初対決


――松坂投手は入団会見で対戦してみたいバッターに、イチロー選手を挙げていましたが、それはなぜだったのですか。

松坂 そりゃもう、誰もが認める一番のバッターだと思って。はい。

――そんな松坂投手を、イチロー選手はどういうふうに思っていましたか。

イチロー まあ、直接彼の言葉で聞いたわけじゃないんですけど……新聞に雑誌の広告がありますよね。それに「まずはイチローと対戦したい」って書いてあったんですよ。“まずは”だ? コラー! “まずは”とはどういうことだ‼ 最後じゃないのか、と。どういうことですか?(笑)

松坂 僕は“まずは”なんて言ってないですけど。

イチロー 言ってない? あっ、そう。それはねえ、『週刊現代』かなんかだと思うんですけど。おそらく。

――だけど、それを見た瞬間に“なんだ!”というふうに?

イチロー それは思いましたよ。コノヤロー‼ って思ったんだけど、でも(初対決で)3三振したでしょ。そりゃ“まずは”だなあと思いましたよ。あっ、そりゃ分かる、と。それは納得の言葉でしたね。

松坂 いや、僕は“まずは”なんて言ってないですよ(笑)。

――松坂投手にとってイチロー選手は、雲の上の存在なんですか?

松坂 そりゃもう、一番上でバーンと。

――お2人で普段、話はしているんですか?

イチロー 話してるよねえ。まあ、たわいもない話から。野球の話ってあんまりしてないね。

松坂 しないっすね。

――お互いに電話で連絡し合って話すことはありますか。

イチロー 込み入った話なんか、なんにもないですよ。

――最近、何してんだとか?

イチロー そうそう。そういうレベルですよ。

――初対決は5月16日の西武ドーム。松坂投手、当日の心境を覚えてますか。

松坂 アップをしている最中は普通じゃないですかね。いつもどおりです。

――オリックスの選手が球場に入って来たときは?

松坂 大体、イチローさんが入って来るときっていつも見てるんですよ、僕。ドームの中でやるときは、アップをしている最中に。

――このときは、5万人の観客で超満員でした。これはイチロー選手、非常にうれしかったんじゃないですか。

イチロー 日本シリーズをやって以来の感覚でしたね。それは、もうあり得ないですね。

松坂 自分で言うのもなんですけれど・・・

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