週刊ベースボールONLINE

週ベ再録インタビュー 2004年11月22日号

同級生対談 新垣渚×松坂大輔「松坂世代」の絆

 

松坂大輔が初めて日本一に輝いた2004年、プレーオフ第2ステージ第5戦では新垣渚(ダイエー)との初の投げ合いが実現していた。「松坂世代」の好敵手。同年オフに獅子と鷹の剛腕が本音で語り合った。

(右)松坂大輔[西武]


日本一の味は格別


 高校時代に日本一を味わっている怪物・松坂大輔も、プロでは過去5年間、頂点とは縁がなかった。2004年はアテネ五輪で1カ月チームを離れたが、チーム帯同期間中はレオの大黒柱として十二分の働きを見せる。プレーオフもまさに獅子奮迅の活躍で最後はライバル・新垣渚に投げ勝ち、2年ぶりのパ・リーグ制覇を遂げた。自身2度目の日本シリーズでも、王手をかけられた第6戦で好投し“逆王手”をかけると、第7戦も救援登板し、12年ぶり日本一の美酒に酔った。

新垣 日本一おめでとう。プロ6年目で初めてなんだよな。

松坂 去年、渚に先にやられたからな。1年目でいい思いして……。日本一でシーズンが終われるのは本当に格別だよ。

新垣 俺はシーズン通してローテで回ることを目標にやってきて、それができたことはよかった。そう言えば、今年はレギュラーシーズンで一度も大輔との直接対決はなかったな。ただ、本音としては大輔とは投げ合いたいような、やりたくないような……複雑な気持ちだな。今年最初で最後の対戦がプレーオフ第5戦。さすがにあのシリーズ中は、連絡も取り合わなかったな。

松坂 第1戦で渚が落ち着いて投げているのを見てきたから、このゲームも自信を持って来るんだろうなと思っていたよ。俺も第2戦で6イニングをしっかり抑えてきたけど、正直、嫌な感じだったね。

新垣 公式コメントでは「バッターと勝負するので、投手は関係ない」と言っていたけど、それは大きなウソ(笑)。ものすごいプレッシャーがあったよ。1点取られたらダメ、というのがあるからな。先に点を与えないことしか考えてなかった。

松坂 俺もそうだったね。1戦目のイメージがあったから、先取点を取られたらキツイなと。でも城島(城島健司)さんに先制アーチを食らった。一番打たれてはいけない人だったから渚も乗ってくると思って、そのまま終盤まで行くことを覚悟してた。王手がかかった試合はプロでは初めてだったから、すごい緊張はあったね。

新垣 シーズンと違う雰囲気でもあるし・・・

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