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近本光司の認知を超える

近本光司コラム 第2回 キャッチャーの言葉「タイミングの中で認知された動きが、それを超えて、自然の動きとして出てくる」

 

誰もが日本記録の33試合連続安打を更新できると思っていたはず。記録は球団タイの「30試合」でストップしたが、近本本人は「次のステージに行ける」と前を向いている。なぜなら、まだまだ向上できるという探求心が尽きないから。その思いを第2回で語った。

30試合連続安打記録が途切れた翌試合で今季第1号本塁打。「三番の仕事をする」と宣言し、しっかりと配球を読み切り首位ヤクルトを引き離す2ランを放つ[写真=桜井ひとし]


やっぱりスライダー狙うよね


 スポーツ紙に語った「次に行きたい」という表現は悔しさから出た言葉ではないです。30試合連続安打で止まりましたが、悔いが残るというよりも「次の段階に行ける」という気持ちのほうが強かったですね。ただその30試合の間に何も進歩しなかったのかというと、そうではありません。毎日進歩していました。

 6月10日のオリックス戦(京セラドーム)、先発投手は山崎(山崎福也)投手。カーブ、スライダーの投手です。それでも僕は常に基本は「真っすぐ」のタイミングで打席に立ちます。このときに、真っすぐのタイミングで打ちにいき、スライダーが来てファウルになりました。そのあとに捕手の伏見(伏見寅威)さんから「やっぱりスライダー狙うよね」と言われたんです。

 僕は真っすぐのタイミングで打ちにいってスライダーに合わせたのに「そう感じるんや。キャッチャーは打者のタイミングの反応を見ているんだな」とあらためて思ったんです。ということは、「僕はスライダーを狙っていますよ」とキャッチャーに思わせるようなタイミングと打ち方をすれば、絞り球を見破られないか、と思ったんです。

 そのためにはどうするか・・・

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