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2023プロ野球総決算号 To the Top of the World【日本人メジャー】

エンゼルス・大谷翔平 二刀流の完成形を見た。「投打のバランスがすごく良かったと思いますし、より高いレベルでこなせていた」

 

日本人初のア・リーグ本塁打王。2年連続の2ケタ勝利。そしてドジャースとの10年7億ドルというMLB史上最高額での契約。まさに二刀流の完成形を見た2023年だった。途中右肘、右脇腹とケガをし手術により、9月でシーズンを終えたが、ファンに与えたインパクトは今年も計り知れなかった。
文=メジャーリーグ編集部 写真=Getty Images

6月には驚異の月間15本塁打もあり、44本塁打でア・リーグ本塁打王に。底知れぬ可能性を示した


【2023年成績】
【投手】23試合10勝5敗、132回167振、防御率3.14
【打撃】135試合151安44本95点20盗、打率.304、OPS1.066

開幕前に世界一へ


 エンゼルスでの6年目は、歴史に刻まれる1年となった。44本塁打で日本人選手初の本塁打王に輝いた大谷翔平は、ア・リーグ最優秀選手(MVP)に史上初めて2度目の満票で選出された。投手でも10勝を挙げ、前人未到の2年連続での「2ケタ勝利、2ケタ本塁打」を達成。「投打のバランスがすごく良かったと思いますし、より高いレベルでこなせていたと思います」。自信をつかんで今季を終えたオフにはフリーエージェント(FA)として、ドジャースと10年7億ドルという超破格の契約を結んだ。

 今年はドラマの連続だった。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に日本代表として初出場。同月9日の大会初戦、中国戦から投打「二刀流」で躍動した。投げては4回無失点、打っては2安打2打点。準々決勝のイタリア戦でもマウンドに立って4回2/3を2失点で勝利投手になり、日本代表を準決勝以降の舞台、アメリカのフロリダ州マイアミへと導いた。

 準決勝のメキシコ戦。4対5と1点ビハインドの9回に先頭打者で二塁打。崖っぷちでチームを鼓舞する一打を放ち、そのあとの村上宗隆の劇的なサヨナラ二塁打を呼んだ。スター選手ばかりのアメリカとの決勝戦では、試合前に円陣で「彼らへのあこがれを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう」と言葉で一体感を生んだ。

 試合では9回に抑えとして登板し・・・

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