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あの日、あのとき、あの場所で 球界の記念日にタイムスリップ

<1971年7月17日>リーグの誇りを賭けた真剣勝負で達成された江夏豊(阪神)のオールスター9連続奪三振

 

オールスター第1戦[西宮]で全セの先発・江夏豊[阪神]は9打者連続で三振を奪った[打者は阪急・阪本敏三]


セとパの人気の格差が歴然としていた時代


 新型コロナ禍前の2019年、セ・リーグ合計の観客動員数は1486万7071人だった。一方のパ・リーグ合計の観客動員数は1166万9891人である。パの観客動員数はセの約78.5%。この比率の高さに、感慨を深くする往年のパファンも多いだろう。かつてセとパには圧倒的な人気の格差があったからだ。例えば52年前の1971年、セの合計観客動員数602万1200人に対してパは259万5900人。比率は約43.1%である。人気の差は歴然としていた。巨人戦は連日テレビで中継されるのに、パの試合はテレビではほとんど見られなかった。甲子園球場での阪神対巨人戦が超満員の一方で、わずか2キロしか離れていない阪急西宮球場では閑古鳥が鳴いていた。「同じプロ野球なのに……」とパの関係者は唇を噛んだ。

 そんなかつてのパの選手たちにとって、オールスターゲームは現在のような「お祭り」ではなく、真剣勝負の場であった。パの代表監督を多く務めた南海の鶴岡一人監督はこう言って選手たちに発破を掛けたという。「パ・リーグの試合は・・・

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