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宮城大弥の一生百錬 僕が僕であるために

宮城大弥コラム 第3回 2年目への準備「迷い、戸惑った初めてのオフ。答えは出ませんでしたが(笑)、1人で練習しようと決めた理由ははっきり言えます」

 

1年目の2020年にファームで最多勝を獲ることもでき、オフはNPB AWARDSに初出席できましたが、新型コロナ禍とあってオンライン出席に


心をコントロールして


 どうすればいいのか、何が正解なのだろう……。監督、コーチがいない中で練習をするのは野球人生で初めてのこと。メニューも練習時間も自分が決める。『自由』と言えば聞こえがいいかもしれませんが、自分との戦いでもあった気がします。1年目(2020年)のオフ、初めてのオフは、戸惑いばかりでした。

 1年目のシーズンを振り返った前回の続きです。投げるだけではダメ。抑えるだけでも、まだ足りない。結果を残す過程や、次の打者、そして1試合を通して考えないといけないことを学んだファームを経て終盤に一軍へ。そこで誓ったのは、2年目(21年)はずっと一軍にいることです。そのために、どうするか──。

 そんな時間がオフの期間です。ただ、何をどうしていいか明確な答えを持っているわけもなく(笑)、とりあえず肩を休めながら、少しはボールを使った練習をして感覚を忘れないようにしました。ウエート・トレーニングも、トレーナーの方と話をしながらメニューを組み、シーズン中よりも負荷を重くしてみたり、普段と違う種目で体の違う部分に刺激を入れたりしていたんです。

 何が正解か、練習メニューが分からない中でも、意識していたのがキャッチボール。一緒に練習する相手がいるときもあったので、その場合はとにかく1球1球を丁寧に投げ、体のバランスを意識していました。動きの中で体の軸や、体重移動などが1つズレると、すべてがズレるのが投球フォームです。だから、フォームのポイント、ポイントを押さえながら、丁寧なキャッチボールを心掛けていた。特に左足一本で立ったときに、しっかり軸を保てているかを意識して。一本足で立つときにバランスが崩れたら投げられません。もし、バランスが崩れたら投げることをやめる。無理に投げればそのフォームが体に染み付いてしまうので、1球1球、丁寧にキャッチボールをしていたんです。

 とはいえ・・・

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宮城大弥の一生百錬 僕が僕であるために

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座右の銘は「一生百錬」。オリックスの若き先発左腕が振り返る野球人生とこれから――。

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