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宮城大弥の一生百錬 僕が僕であるために

宮城大弥コラム 第6回 4年目の学び「知識を増やそうと思ったWBCの宮崎キャンプ。シーズンでは、由伸さんの4冠を阻止したかったですが……」

 

ダルさんと話して、変化球を覚えるために、知識不足を解消しようと思ったWBCのキャンプ。


ダルさんに質問すると……


 皆さん今シーズンもご声援ありがとうございました。日本シリーズも終わり、今年の試合がすべて終わりました。CS、日本シリーズを振り返るのは次の機会とさせていただき、今回はシーズン開幕前の話と、4年目の成績についてお話ししたいと思います。

 前回までのコラムで話しているとおり、投球プレートの踏む位置、トレーニングのことや心のバランスなど、3年目までにいろんなことを学んで迎えた4年目。ですが、プロ生活に“慣れ”を感じることもなく始動したのは、WBCの日本代表に選んでいただけたからです。ボールも変わるし、シーズン開幕よりも早く体をつくらないといけない。そう思って早めの始動で1年をスタートしました。

 体もそうですが、一番はWBC球に慣れること。ボールの質感は違うし、縫い目の山も一つひとつ高さが微妙に違っていて。初めて投げたときに、やっぱり微妙な違和感があったので、その意識が消えないとダメだと思ったんです。感覚を合わせる・慣れる、というよりも『ボールが違うという意識がなくなる』ことを目指していました。だから、特別なことは何もしていません。投げて触って、触って投げて──の繰り返し。とにかく『ボールが違う』という意識が消えるまで、ボールを触っていたんです。

 その中で大きかったのは、日本で使っているロジンの使用許可が出たこと。向こう(アメリカ)のロジンと、日本のロジンでは、粘着具合、ネバネバ具合が違くて。向こうのほうがネバネバしているので、ロジンにも慣れないといけないと思っていましたが、いつもと同じ日本のロジンを使えることで、ボールの違いの意識がなくなることの助けになりました。それに、僕は手汗を多くかくので、向こうのロジンだと、ボールが手に付き過ぎる感じがあったんです。日本のロジンを使えるのは、本当に助かりました。

 宮崎でのキャンプのときは、まだ少しボールに違和感がありましたが・・・

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座右の銘は「一生百錬」。オリックスの若き先発左腕が振り返る野球人生とこれから――。

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