5年ぶりの優勝を狙う西武の最大のストロングポイントである投手陣。近年、急速に力をつけてきたが、その裏には一体、何が隠されているのか。ライオンズ投手王国への道を追う――。 取材・文=中島大輔 写真=川口洋邦 4月17日のロッテ戦では勝負どころで佐藤隼輔を投入したが、痛打を浴びてしまった
ブルペンの層を厚くしようと模索
開幕から3カード続けて2勝1敗で勝ち越した西武だったが、4月9日のロッテ戦(県営大宮)から一転、19日の
楽天戦(ベルーナ)で勝利するまで7連敗を喫した。
「やっぱり投手陣には負担がかかっている」
松井稼頭央監督がそう話したのは4月13日、昨季までチームメートだった
山川穂高に2打席連続満塁本塁打を浴びて大敗した
ソフトバンク戦(ベルーナ)のあとだった。
この試合は今季の西武を象徴していた。先発の
隅田知一郎は初回の1失点のあとは何とか粘りの投球を見せたが、5回表に3安打と2四球で2点を失い二死満塁で降板。追加点を許すと試合が決まりかねない場面で
水上由伸が二番手として送られた。
「満塁でも僕はインコースを使わないといけない。デッドボールになったら押し出しですし、結構神経を使って投げました」
水上は八番・
甲斐拓也に宝刀のシュートを内角に3球続けて1ボール、2ストライクとし、外角のスライダーがファウルになったあと、5球目はシュートを内角の際どいコースに投げ込みサードゴロに打ち取った。
5回を終えて0対3。試合終盤や、もっと点差が少なければ、ここで交代も考えられただろう。だが・・・
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