「ヤイバの上を裸足で歩く……」と江夏豊は少しテレながら“優勝請負人”と呼ばれることをそう言った。阪神から南海、そして広島に移籍し、いよいよ「優勝」が現実のものとなった1979年9月の末だ。そのくせ本当は涙を必死でこらえていた……。広島を連覇、日本ハムを優勝させながら、心ならずも5球団を渡り歩いた左腕がマウンドで…