あまりにも濃密な夏だった。鹿児島では県立校として53年ぶり、鹿児島工としては春夏通じて初の甲子園出場も序章。早実・斎藤佑樹との邂逅と敗北を経て、ジャパンのユニフォームに袖を通し、アメリカ遠征ではさらに多くのものを手にした。今の自分があるのは、あの夏があったから──。 取材・構成=杉浦多夢 写真=BBM 榎下陽…