元祖以来!37年ぶりの1年生勝利を挙げた“バンビ二世”
スタンドに雄叫びが聞こえるほどの気迫。5月で16歳になった144キロ右腕・
藤嶋健人はピンチでトップギアに入る。その雄姿は昨年、東北
楽天を日本一へ導いた
田中将大と重なる。
「見習っているというか、自分のモノにしていけたらいい」。先発した日南学園との1回戦。1点をリードした2回一死満塁のピンチを直球勝負で切り抜ける。見ていても気持ちが良い真っ向勝負。カーブ、スライダーも攻めの投球。度胸満点のピッチングが味方に流れを呼んで、その後は攻撃陣が強力援護(11対3)し、甲子園1勝をマークした。

ふじしま・けんと●1998年5月8日生まれ。愛知県豊橋市出身。176cm 75kg。右投右打。小学2年から野球を始め、当初から投手だった。東三河ボーイズでは全国大会に出場した経験はないが、昨年8月、野茂英雄監督率いる「ジュニアオールジャパン」のメンバーとして米ロサンゼルス遠征に参加。兄・大貴さん(19)も東邦野球部出身
東邦における「スーパー1年生」と言えば、77年夏の準優勝投手の坂本佳一投手が思い出される。偉大な先輩にちなみ、藤嶋は「バンビ二世」と呼ばれた。6年ぶり甲子園出場の原動力。愛知大会初戦(3回戦)で救援デビューを飾ると、センバツ4強の豊川との5回戦を11奪三振で3失点完投。そして聖地をかけた栄徳との決勝も11奪三振の2失点完投で、1年生にして胴上げ投手に輝いた。
「バンビ二世? すごい先輩と比較されるのは、うれしいです。父から聞いて、甲子園で投げている昔の映像を見たことはあります」
豊橋・南部中時代に在籍した東三河ボーイズでは昨年8月、野茂英雄総監督率いる「ジュニアオールジャパン」の一員としてアメリカ遠征に参加。複数の高校から勧誘を受けていたが・・・
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