
何球団から1位指名が集まるか、今年のドラフトは高橋純平から目が離せない
高橋純平をスカウト陣はどう見たか──準々決勝で敗れはしたが、随所でそのポテンシャルの高さを見せつけた高橋純平。古豪の絶対的エースとしてマウンドで躍動した右腕を、日米のスカウト陣たちはどう見たのか。秋のドラフトで争奪戦が繰り広げられるであろう、超逸材の最新の評価をまとめてみた。(談話は3月24日、松商学園との1回戦) 巨人・原沢敦球団代表兼GM
「担当スカウトから評価を聞いていました。(1回戦は)必ずしも100パーセントの状態ではなかったように映りましたが、まともなヒットが出ていない。
スケールや体つきなど、上位候補の素材。2巡目で残っていることはないでしょう。プロに入れば先発ローテーションは間違いない素材。1回(の視察)だけで判断できるものではありませんので、これからも機会を見て視察していきたいです」
中日・石井昭男チーフスカウト
「大谷(
日本ハム)クラスになる。コントロールも良く、
1位で行かないと獲得できない選手でしょう」
広島・苑田聡彦スカウト統括部長
「昨秋の東海大会と比較すると、力強くなった印象です。成長過程で、まだまだ伸びます。
下半身がしっかりしており、腕も振れる。時折、全力で投げるときも体勢が崩れない」 DeNA・吉田孝司編成スカウト部長
「腕が長く、剛球を投げ込み、
投手らしい、バランスの取れた体格をしている。真っすぐに加え、カーブ、スライダーら変化球も腕がよく振れている。
夏までにさらに良くなる」 福岡ソフトバンク・永山勝スカウト部長
「オーソドックスな本格派投手が減ってきた中で、希少価値の高い好素材と言えるでしょう。ストレートを主体に、カーブ、スライダーも精度が高い。体力をつけていけば十分、ドラフト上位候補に入ってくる」
阪神・中村勝広GM
「噂に違わぬ一級品。走者がいなくてもクイックを使うなど、タイミングを外す投手としてのセンスが高い。
非の打ちどころがない。見ていて安心感がある。もっと体がついてくれば大きな投手になりそうな期待感がある。まだまだ、ノビシロがある。当然、競合になるでしょう。逸材であることには間違いない」
千葉ロッテ・松本尚樹編成統括
「センバツで150キロ。この時期にこれだけ投げられるという意味でも、
大谷(日本ハム)、藤浪(阪神)クラス。暖かくなればもっとスピードも出るだろうし、
将来的には160キロ以上になる。ストレートに関しては一級品。バランスが良いからスピードが出る。フォームに関しては、いじるところがない。マー君(ヤンキース・
田中将大)、大谷、藤浪にはスライダーがあったように、この1球で空振りが取れるタテの変化球を習得していけば、プロでも早い段階で先発完投が期待できると思います」
ドジャース・大慈彌功日本担当スカウト
「昨秋は腕の振りがアーム式だったが、コンパクトになった。カーブ、カーブと来て、3球目は真っすぐのフォームと見せかけてカーブを投げて三振。高校生でこれだけの投球術を知っているのも珍しい。
アスリート体型で、スライダーのキレはマー君レベル」