ベテラン勢か、若き侍ジャパン捕手か

▲2月1日、そろって“ブルペン入り”し、並んで捕球する奥から實松一成、相川亮二、1人飛ばして小林誠司、加藤健。なお、エース・内海のパートナーは小林が務めた[写真=大泉謙也]
誰がホームを守るのか。この春、
巨人にまつわる最大の関心事の1つだ。2001年の入団以来、14年にわたって正捕手に座った
阿部慎之助が、体への負担軽減と打撃に専念できる環境を求めて一塁への転向を決断。今春キャンプにはキャッチャーミットを持ち込まず、投球練習中のブルペンにも姿を見せることはせず、強い決意を感じさせた。
と同時にチームは扇の要を失ったことになる。指揮官の言葉を借りれば、現状は「(捕手に限らず)横一線。私にも分からない」のだから、キャンプ一軍スタートの相川亮二、實松一成、加藤健、小林誠司の4捕手にも俄然力が入る。ポジションの性質上、ほぼすべてのメニューで同組となり、初日のブルペンにもそろって顔を並べた。
ヤクルトからFA移籍の39歳の相川は、「(新天地なので)流れをつかむ1日でした」と初々しさも見せたが、そのブルペンでは新外国人右腕の
マイコラスの投球を受けるなど積極的に動いた。移籍を意識し、通常よりも早めの仕上げで充実の表情を浮かべつつ、開幕戦先発マスクについて問われると、「当然そのつもりで準備してきた」とキッパリ。ゼロから投手陣との関係を深めなくてはならないハンディも「プロ20年間の経験があります」と自信をのぞかせる。
プロ2年目で侍ジャパンにも名を連ねる小林か、長く阿部の控えでチームを下支えした實松、加藤か、移籍の相川か。ハイレベルな争いはまだ始まったばかりだ。