5月26日から6月14日までの日程で、2015年度『日本生命セ・パ交流戦』が開催される。5月11日、開幕を前に全12球団の代表選手が集結。日本生命セ・パ交流戦への意気込みを語った。 写真=小山真司 
セとパで闘志を燃やしつつも、終始和やかな雰囲気で行われたトークショー。本番での対決が楽しみだ
24から18試合制に
5月11日、都内ホテルにNPB全12球団の代表選手が集結し、今月26日に開幕する2015年度『日本生命セ・パ交流戦』の記者会見が開催された。
12球団の出席者はパ・リーグが
ソフトバンク・
柳田悠岐外野手、
オリックス・
西勇輝投手、
日本ハム・
増井浩俊投手、
ロッテ・
岡田幸文外野手、
西武・
秋山翔吾外野手、
楽天・
則本昂大投手。セ・リーグが
巨人・
高木勇人投手、
阪神・
梅野隆太郎捕手、
広島・
梵英心内野手、
中日・
大島洋平外野手、
DeNA・
井納翔一投手、
ヤクルト・
雄平外野手。会見では、今年の交流戦の変更点の説明や、12球団の代表選手によるトークショーが開かれた。
昨年で10年の節目を迎えた『日本生命セ・パ交流戦』。11年目に突入する今年は大会方式をリニューアルし、「リーグ対抗」色を強く打ちだす形で生まれ変わった。大きな変更点としては、昨季の24試合制から18試合制に削減したこと。優勝チームは決めずに、交流戦期間中の全試合消化後に勝ち越したリーグの6球団と、最高勝率球団に賞金が贈られる。また、その勝ち越しリーグには、ドラフト会議のウエーバー優先権が与えられるという。期間は6月14日まで、計108試合を行う予定だ。
24試合制から18試合制に移行されたことで、各カードは2連戦×2の4試合から3連戦×1の3試合に変更。これにより、昨年と違いが出てくるのが先発投手の起用法となる。2007年から昨年までの、24試合制で2連戦を繰り返していたころは、週に2日試合のない日が設けられ先発投手のローテーションに余裕が生まれていた。つまり、先発投手陣に不安を抱えていても、交流戦期間中は選りすぐりの布陣で戦えていたことになる。しかし、3連戦となったことで通常のペナントレースでの試合の組み方と変わらないため、普段と変わらず先発投手が豊富なチームが、順当に好成績を残すことになるだろう。また、指名打者制はパ・リーグの主催試合のみでの採用となる。
制するのはどちらか?
これまでの優勝チームを見てみると、過去10回の開催のうち、パ・リーグの優勝回数は8回で、セ・リーグは2回。また、通算成績もパ・リーグ804勝、セ・リーグ730勝、引き分けが50と、成績上では圧倒的にパ・リーグが上をいっていることになる。
この結果を受け、セ・リーグを代表して中日・大島は「通算ではパ・リーグに負けていますが、何とか今年も(交流戦を)制したいと思います」と力強く宣言。社会人時代は日本生命でプレーしていたこともあり、「日本生命出身なので、昨年山田(哲人)君が首位打者を取ったように、僕も取れるように頑張っていきたいです」と決意を口にした。対して、パ・リーグを代表してロッテ・岡田は「(これまで勝ち越していても)油断はできません。野球界を盛り上げるために、全力でやるだけです!」と力強い一言。
また、開幕5連勝を飾るなど注目のルーキー、巨人・高木勇は「少しでも自分のボールを覚えてもらえるように、たくさん投げます」と、曲がりの大きいカットボール『高木ボール』の多投を宣言。これに対し、西武・秋山は「どんな変化をするのかは立ってみないと分からないけど、コントロール良く投げてくる印象。ほかのボールで勝負してもらいたい」、ソフトバンク・柳田は「テレビでしか見たことがないので、当たることがあればしっかり(打席で)見てみたい」と、対戦を楽しみにしている様子だった。今年からリーグ対抗方式の色が濃くなった『日本生命セ・パ交流戦』。今年はどちらのリーグが制するのか。熱き戦いに注目だ。
対戦を楽しみにしている選手は?
ヤクルト・雄平外野手→ソフトバンク・五十嵐亮太投手 「身近にいた先輩で、スゴい球を投げる方。去年は対戦できなかったので楽しみ」
DeNA・井納翔一投手→ソフトバンク・柳田悠岐外野手 「去年対戦してボール球をタイムリー打たれたので、今年対戦できたら三振を取りたい」
中日・大島洋平外野手→日本ハム・増井浩俊投手 「大学の先輩ですが打席に立てば関係ありません。(増井さん)打たせてください!」
広島・梵英心内野手→日本ハム・増井浩俊投手 「大学の後輩なので。過去対戦しているけど、なかなか打てないのでリベンジしたい」
阪神・梅野隆太郎捕手→楽天・松井裕樹投手 「打席に立って、真っすぐはもちろんスライダーを見てみたいし、打ってみたい」
巨人・高木勇人投手→ソフトバンク・本多雄一内野手 「かぶってはいませんが、同じ高卒で入った三菱重工名古屋の先輩なので、抑えたい」
ソフトバンク・柳田悠岐外野手→広島・黒田博樹投手 「オープン戦で1度打席に立ったけど緊張した。チームのために打ちます」
オリックス・西勇輝投手→中日・大島洋平外野手 「足が速い選手なので、塁に出さないようにしっかり抑えていきたい」
日本ハム・増井浩俊投手→中日・大島洋平外野手 「大学時代(駒大)の一つ下の後輩なので打たれるわけにはいかない」
ロッテ・岡田幸文外野手→広島・前田健太投手 「変化球のキレがすごい。来年日本にいないかもしれないので、戦っておきたい」
西武・秋山翔吾外野手→中日・大野雄大投手 「左であれだけストレートが強いピッチャーは多くないので、打ってみたい」
楽天・則本昂大投手→ヤクルト・山田哲人内野手 「昨年のオールスターでホームランを打たれているので、三振でやりかえしたい」