今年もいくつかの新記録が生まれたが、最も評価したいのは広島の菊池涼介二塁手の補殺数である。昨年は528補殺の日本新記録を樹立したが、今年はそれをさらに更新する535補殺だ。これまで広島は名二塁手と縁の薄い球団であったが、菊池が二塁に定着して2年目の今シーズンはチームも2年連続でAクラス入りし、クライマックスシリーズにも2年連続で出場した。 
▲自慢の広い守備範囲で自身の持つ補殺記録を塗り替えた菊池。球界No.1二塁手への階段を着実に駆け上がっている
圧倒的な守備範囲で抜群の存在感を発揮
広島はベストナイン二塁手と縁がなかった。広島から初めてベストナイン二塁手が出たのは、球団誕生13年目になる62年の
小坂佳隆であったが、1年限りであった。
2人目は南海から移籍2年目の71年の
国貞泰汎だが、これも1年限り。3人目は88年の
正田耕三で、初めて2年連続して選ばれたがそこで終わった。01年になって4人目のベストナイン二塁手として外国人の
ディアスが選ばれたが1年限り。08、09年と
東出輝裕が2年連続で選出されたが、10年から13年まではまた広島の二塁手はベストナインとは無縁であった。
13年には入団2年目の菊池は、補殺528のプロ野球新記録を樹立した。打率が.247で規定打席に達した21人中の20位であったが、ベストナインの投票では
西岡剛(
阪神)の155票に対して102票も集めたのは、守備が高く評価されたわけである。レギュラー2年目の14年の菊池は打撃でも長足の進歩を遂げて打率.325でリーグ2位。しかし、
ヤクルトの
山田哲人が193安打で、日本人の右打者としての新記録を樹立したのでは分が悪い。
最終的にベストナインは山田に輝いたが、162票の山田に対して菊池も97票だ。2年連続の2位で菊池の名は世間にも印象づけられたはずである。菊池が広島から7人目のベストナイン二塁手に選ばれる日も近いであろう。
それにしても打率が前年よりも7分8厘もアップとは大変な進歩である。144試合にすべてに出場したが、広島の二塁手で全試合に出場したのは、球団史上初めてである。しかも144試合のうち140試合は二番で、三番が3試合で一番が1試合。全試合にスタメンで上位の一~三番に定着していたのは特筆すべきであろう。しかも試合の途中で退くこともめったになかった。途中でメンバーから消えたのは7試合で合計13イニングしかない。準全イニング出場ともいえる14年の菊池であった。
菊池は12年に中京学院大からドラフト2位で入団・・・
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