高校野球の地方予選真っ盛りのこの時期だが、東京ドームでは第84回都市対抗野球大会が開催中だ(決勝は7月23日)。 “地味”などと言うなかれ。この大会で輝いた選手が、毎年のように即戦力選手としてプロの舞台へと飛び出しているのである。 ここでは元巨人チーフスカウトの中村和久氏が、この大会とドラフトの密なる関係性を明かす。 社会人は「ノンプロ」と呼ばれるだけあって、プロのすぐ下、すなわち即戦力選手の供給先との位置づけがなされている。2013年のドラフト1位入団選手を見れば、
ロッテのサウスポー・
松永昂大(大阪ガス)が開幕戦でホールドを記録するなど、中継ぎとしてフル回転の活躍中である。それからはやや遅れたが、
ヤクルトの
石山泰稚(ヤマハ)が5月5日に救援で初勝利。
西武の
増田達至(NTT西日本)も6月30日に中継ぎ登板で初白星と、いずれも快調なスタートと言えそうだ。
なぜ即戦力となりうるのか。それは単に経験を積んでいる選手であるという理由だけではない。社会人の試合は支部大会、予選などを含めると年間80~100に上る。しかもトーナメントが多数存在。投打において細かいデータが入る中では、当然プロに近い戦い方となるのだ。
投手であれば先発、中継ぎ、抑えのどこに適性があるのか。打者であればどの球種のどのコースが得意、苦手なのか。そういった中で・・・
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