開幕から鷹の先発ローテーションを守る4年目右腕・武田翔太。現在では稀有なタテに割れる球、「ドロップカーブ」の奥深さに触れる。 取材・構成=菊池仁志、写真=湯浅芳昭 その他の変化球へは
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軌道も緩急も変幻自在の幻惑変化球
現在、試合ではドロップカーブとタテと横のスライダー、カットボール、チェンジアップ、ヨシボールが主に使う変化球です。
ドロップカーブは中学2年生くらいに投げ始めました。初めて投げた変化球ですが、そのころから握りはまったく変わっていません。中学時代はこのカーブしか投げられませんでした。変化球を投げてみたいと思って、最初はスライダーに挑戦しましたがうまく曲がらなくて、カーブを試してみたのがきっかけでしたね。
カーブなんですけど抜く感じではなく、しっかり投げ込むという意識を持っています。普通のカーブは抜くようにリリースしてボールが一度浮いて、放物線を描くように落ちていきますけど、僕は
できるだけ抜かないようにリリースします。真っすぐに近い軌道でボールを出して、曲がり始めてからボールが速くなるような、あり得ないですけど、そのくらいのイメージです。そのためにはしっかりと回転をかけて投げる必要があります。だからスピードも120キロ台が出せます。また、真っすぐと同じように腕を振らないと意味がないボールだと考えています。
握った状態では、
中指側に気持ち力を入れます。そして中指と人さし指の指先で切って、親指で弾くようにボールをリリースします。それが回転数を上げるポイントです。手首の角度に決まったものはなく、自分が投げたい軌道によって変えます。右バッターに対して、のけ反らせたいのであれば、斜めのラインを描きますし、空振りを狙いにいくときはタテに落とします。リリースのとき、中指と人さし指の指先と親指の第一関節で描くラインがボールの軌道になるんです。
また、緩急のつけ方は感覚的になりますが、少し早く抜くようにリリースすればスピードが落ちて大きく曲がります。速くしたければリリースは必然的に打者寄りになります。そのように曲がりとスピードを変えています。そのとき、握りはすべて一緒です。
(前)中指と人さし指の指先と親指の腹でボールの重心を中指側に外すように握る・・・
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