戦力図を一新するパワーを持つFA戦線が今年も幕を開けた。10月19日に公示された有資格者(国内、海外含む)は95名に上る。新しい道を切り開く選択権を与えられた選手たちの動向を所属するチーム事情と合わせてまとめる。 福岡ソフトバンクホークス・最優先課題は松田の引き留め

元気印・松田の流出となれば、チーム構想が一気に崩れる危機となる
最も注目されるのが
松田宣浩の動向で、10年目の節目のシーズンを終えて「期限ギリギリまで考える」と熟考を重ね、11月9日にメジャー挑戦を表明した。工藤監督は「あの存在感はすごいよ。ウチには欠かせない」と35本塁打を放った打棒と安定感ある三塁守備に加えて、そのリーダーシップを高く評価している。
チームに残留することを表明したのが
吉村裕基。
DeNAからトレード移籍した13年以降は代打起用が主で、今季は73試合に出場し、打率.217、3本塁打、15打点。
オリックスが調査をしていたがFA権を行使せず。
残る有資格者で来季の契約が決まっていないのがエース・
攝津正だったが、11月9日に会見を開き、FA権を行使せずに残留を表明。新たに3年契約を結び、「このチームでやっていきたい」と決意を明かした。
北海道日本ハムファイターズ・大野残留で動きなし
最も注目されたのは
大野奨太の去就だ。FAを宣言した場合、複数の球団が獲得に乗り出すと見られていた。今季は右ヒジの故障もあり、74試合の出場にとどまる不満の残る成績で、3割の高打率を残した
近藤健介を来季は正捕手に抜てきする可能性もある。正捕手の座が約束されていない中で残留を表明し、ポジションを再び奪いにいく。
シーズン途中に
巨人からトレードで加入した
矢野謙次は打率2割を切り、本来の実力を示したとは言えないものの、加入直後の印象的な活躍などで、新天地にフィットしてみせ、残留を表明した。
ベテラン投手陣では今季はわずか9試合の登板に終わった
武田勝も残留して“復肩”を目指す意向を球団に伝えている。
武田久は二度の大ケガで登板ゼロに終わり、鎌ケ谷の二軍施設で復帰に向けてリハビリ中だ。
宮西尚生もオフに手術を受け、同様にリハビリ中である。
野手最年長で主に守備固めとして貴重な働きを見せる
飯山裕志は「いろいろ考えたい」としながらも「ここ(
日本ハム)でやるのが一番」とチームへの愛着を口にしている。
千葉ロッテマリーンズ・今江がFA権行使
今季、新たに国内FA権を獲得した
大松尚逸はすでに球団と交渉を行っており、権利を行使せずに残留することが決定的。
福浦和也、
サブローの大ベテランも動きはなく、来季も精神的支柱としてプレーする。
その中で、
今江敏晃が11月10日、FA権行使を発表した・・・
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