1993年から22年間、キャンプを行ってきた宮古島を離れ、昨年からキャンプ地を宮崎市に移したオリックス。来場者数は約17万人超と大いににぎわい、今年から二軍も同地でキャンプを張るが、なぜ、新たなキャンプ地に宮崎を選んだのか。球団の狙いとともに、宮崎市の取り組みを探った。 取材・文=鶴田成秀 
昨春のキャンプは来場者数17万人を記録。“ファンの目”もあり、選手たちは活気にあふれた
宮崎キャンプのメリット ・『SOKKENスタジアム』の施設が充実
・利便性に優れ、集客が見込めて選手のモチベーションアップ
・他球団との練習試合が組みやすい
施設の充実とファンの視線
より良いキャンプに――。野球熱の高い宮崎県の取り組みと、さらなるチーム力アップを図るオリックスの意向が合致。昨春からオリックスはキャンプ地を沖縄・宮古島から宮崎に移転し、宮崎市清武総合運動公園内にある『SOKKENスタジアム』でキャンプを張っている。
同スタジアムは毎秋、若手育成の場となる『フェ
ニックス・リーグ』が行われる。球界の将来を担う有望な若手選手がプレーする場でもあるだけに、宮崎市は環境作りを重視してきた。
「毎年、各球団さんに球場に対する意見を聞いてきました。グラウンドの土の硬さや芝の長さなど、ペナントレースが行われる球場に近づけています」と、宮崎市観光協会の矢野翔太氏。グラウンド内のみならず、選手が控えるベンチやロッカールームなど、環境の整備に努めた。
総合運動公園内には室内練習場『日向夏ドーム』もあり、その施設を「有効活用しよう」と、動き出したのがキャンプ地の誘致。各球団に宮崎移転を打診して、興味を示したのがオリックスだった。設備の充実に加えて、魅力は集客力。宮崎市では
巨人、
ソフトバンクがキャンプを張っており、ファンは複数球団の見学が可能で利便性に優れる。
オリックス広報部の熊谷泰充氏は「選手は見られていると張り切りますから・・・
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