巨人・原監督の1億円支払いスキャンダル──。困りましたねえ。「週刊文春」の6月28日号の6ページ大特集を読んだけど、あそこまで書かれたら、「知らぬ、存ぜぬ」では済まんでしょう。「1億円払った」と認めてるんだから「知らぬ、存ぜぬ」ではない?
でも、常識外れの大金をサッと払い、何事もなかったように「巨人・監督」を続けていられるのは、やっぱりおかしい。「巨人・監督」とカギカッコをつけたのはね、「この地位をなんと心得るか!」とオレは表現したかったからです。手元にある04年発行の『ジャイアンツ栄光の70年』(ベースボール・マガジン社)の中の
王貞治元監督へのインタビューを読むとね、「巨人・監督」とはどういう存在であるのかが、よ~く分かります。彼は最後の方でこう言っています。
「僕にとって巨人とは、誰にも動かせないまさに『巨人』ですよ。野球というワクを超えています。これは渡辺恒雄さん(当時巨人オーナー、現会長)でも動かせません(笑)。巨人に在籍した人は大きな誇りを持って人生を生きています。人生の支えですね。巨人でプレーしたとはそういうことなのです」
相手が反社会的勢力うんぬんではなく1億円を払ってしまったのが大問題
これが巨人の四番を打ち監督を務めた人の、まさに存在理由なのです。それなのに、原監督は、この存在理由を自分で消してしまった。誰にも動かせない『巨人』を預かっているのに、その自覚なく、あっさり誇りを捨てて、元暴力団員とおぼしき人物に1億円を払ってしまった。で、問題が発覚するとナベツネ氏・・・
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