イチローが2015年からマイアミ・マーリンズのユニフォームに着替えて、シーズンに臨む。01年からの10年間に首位打者2度を含み9度も打撃ベスト10入りし、すっかりメジャー・リーグの顔になっていたイチローだが、11年以降の4年間は10傑入りもできずに所属する球団もマリナーズからヤンキースに移った。そのイチローが今年はメジャー15年目で初めてナ・リーグの球団に移って再スタートを切る。今回はそんなイチローの過去14年間のメジャーで残した足跡を振り返ってみたい。 
マーリンズで新たなスタートを切るイチロー。通算3000本安打も視野に稀代のヒットメーカーの挑戦の日々はまだ終わらない[写真=高塩隆]
1つの転機となったメジャーでの移籍
11年のイチローはマリナーズで161試合に出場したが、打率.272でア・リーグ35位。10年まで通算打率.331のイチローにとって大きな曲がり角とも言えるシーズンであった。
12年も7月25日現在、95試合で打率.261だと突如ヤンキースにトレードされた。マリナーズで振るわなかったイチローだが、ヤンキースでは別人のように打ちまくり、67試合で打率.322と往年の姿を取り戻していた。
ヤンキースのユニフォームの感想を聞かれたイチローは「隠れて着たことがあるので、結構着慣れている感じ」と笑っていた。「マリナーズ時代はここでの試合では全部が敵だったが、いまは全部味方。背負う物の違いを感じられるようになりたい」とも語っていた。
ヤンキースに移籍して.322と打ちまくったので年間を通じての打率は.283になったが、13年は.262であり、14年は.284だが、前年より打率はアップしているとはいえ、358打数102安打とメジャー14年目で最少安打数だ。
3安打以上の日本でいう猛打賞はわずかに3度。メジャー1年目の01年から10年までから年間14度以上続けていた猛打賞も、いまでは難しくなってきている。2度目の首位打者になった04年には3安打24、4安打6、5安打4と、猛打賞を34試合も数えたのが遠い昔のような話である。
◆イチローのメジャー・リーグにおける年度別成績(1) 殿堂入りも視野に3000安打への期待
それなら引退したらという声も出そうだが・・・
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