JR東日本と日本生命による「東西横綱対決」の内幕
日本生命とJR東日本。
前者は、今夏の都市対抗を制した西の強豪。かたや後者は、11年の都市対抗で優勝、12年と13年には2年連続で同大会準優勝など、ここ数年の安定感が際立つ東の強豪だ。「東西の横綱」とも言える両者の対戦は、僅差で決すると目されていた。だが、その見立ては違った。JR東日本のスキを見逃さなかった日本生命が、畳みかける攻撃で実力を誇示した。
大会8日目の2回戦(11月6日)。試合が大きく動いたのは4回表だ。1点リードの日本生命は、2四球と失策で満塁とする。その好機で、二番・福富裕(慶大)が2ストライクと追い込まれながら、チェンジアップを左翼スタンドに運んだ。一気にリードを広げるグランドスラム。JR東日本のマウンドには、日本代表キャリアがあるベテランの片山純一(亜大)がいた。社会人屈指の左腕を攻略した意味でも価値ある一発だった。日本生命の十河章浩監督(近大)は言う。
「2回表にも満塁のチャンスがありました。そこでは福富がダブルプレーに倒れて『流れが相手にいくのかなあ』とイヤな感じはあった。でも、2回目のチャンスを福富がしっかりとものにしてくれた。あの一発でほぼ試合が決まったというか、ウチが乗っていけた。先発の小林(慶祐、東京情報大)もラクになりましたね」

日本生命とJR東日本の2回戦。日本生命の1点リードで迎えた4回の福富の満塁本塁打が試合を決める貴重な一発となった[写真=松村真行]
その直後に1点を返されたが、一度点火した打線は5回表も攻め続ける・・・
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