ソフトバンクは9月17日に2年連続でパ・リーグ17度目、1リーグ時代から通算19度目のリーグ優勝を決めた。9月17日の優勝決定は2リーグ制後、90年の巨人の9月8日、03年の阪神の同15日に続いて3番目のスピードV。パでは64年の南海と95年のオリックスの9月19日を抜く最も早い胴上げであった。一方のヤクルトは2年連続最下位から10月2日に14年ぶり通算7度目の優勝を決めた。両球団ともクライマックスシリーズは危なげなく突破したが、日本シリーズでは4勝1敗でソフトバンクが2年連続の日本一に輝いた。 ソフトバンク・規定打席に到達する捕手は昨年も現れず
ソフトバンクはチーム打率に本塁打、防御率も1位と戦力的にも危なげなかった。打撃10傑に4人、投手10傑にも2人を送っていたが、正捕手は不在であった。05年の
城島健司を最後に、ソフトバンクからは規定打席に到達した捕手は出ていない。
95年にダイエー入りした城島は97年に打率.308でパ・リーグ5位にランクインされてから05年まで9年続けて正捕手の座を譲らなかった。開幕直後に右手の指を骨折して84試合にしか出場できなかった00年を除いては、必ず規定打席にも到達。打撃10傑入りしたのも6度あったが、05年に116試合に出場し、打率.309で24本塁打を置き土産にマリナーズ入りしてからはソフトバンクから規定打席入りした捕手は1人だけ。09年に
中日から移籍4年目の
田上秀則が頭角を現し、打率.251(リーグ30位)で26本塁打を放って138試合に出場したのが、06年以後に規定打席に達したソフトバンク唯一の捕手である。
その田上も翌10年には84試合で7本塁打と急降下し、レギュラー捕手の座を1年で失った。再び正捕手不在の時代が訪れた。15年は6人の捕手が出場したが、6人合わせて406打数68安打の.167であり、本塁打は
高谷裕亮と
鶴岡慎也が打った各1の2本。ヤクルトとの日本シリーズ第4戦では捕手の
細川亨が本塁打を打った。公式戦で本塁打ゼロでありながらシリーズで本塁打を打ったのは14人目と話題になったりもした。

15年に自己最多出場の高谷裕亮。節目のプロ10年目となる今シーズンは不動の正捕手の座を狙う
最近はどの球団も絶対的な捕手が少なくなり、規定打席に達したのも昨年は両リーグでヤクルトの
中村悠平と
西武の炭谷銀仁朗の2人(
日本ハムの
近藤健介は指名打者の出場が半数以上)しかいない。日本一のソフトバンクで最多出場の捕手は93試合(自己最多)の高谷で、盗塁阻止率はリーグ2位の42.2%と及第点だが、打率が.175では寂しい。打てる捕手を待望するのは当然のことであろう。
左の指名打者候補の発掘&育成が課題
チーム打率.267、本塁打も141本でともにリーグ随一のソフトバンクにあえて注文をつければ・・・
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