文=谷上史朗、写真=前島進 会見から“らしさ”発揮
ドラフト当日の関西スポーツ新聞各紙では指名濃厚と見られていた
広島以外に
巨人、
阪神も1位指名の可能性を残していると報じていた。そんなことを思い出しながら指名後の会見を眺めていると、注目度がケタ違いの巨人、阪神でなかったことに、少しホッとした気分になった。現役野球部員と「ドラフト会議2015を見守る会」と銘打った“イベント”に参加の一般学生が集まった会見場(大阪商業大学5号館1F「RAVIC HALL」)は指名が決まると、一気に華やかな空気に包まれた。

指名後には広島、緒方監督のパネルを片手に記念撮影に応じた
ところが間もなくして始まった会見では岡田が“らしさ”を発揮。報道陣が大いに苦戦する展開となったのだ。例えば、広島の印象を尋ねられた岡田はしばし沈黙のあと「プロ野球にあまり詳しくないので……」。好きな投手を尋ねられても十二分な間を置いたあと「特には。目標にされる選手になりたいので……」。全体に言葉数が少なく、小声。さらに音響の状況も十分でないとあり、報道関係者はまさに岡田の一言一句に耳を傾けながら、ある種の緊迫感の中で会見は進んだのだ。
ただ、当の本人からさほど焦りのようなものは伝わってこず、黙々、淡々、いつもどおりを感じさせたのだった。その様子を近くで見ていた富山陽一監督は「すいませんね、純粋なヤツなんですよ」と、こちらはボリューム十分な声で言うと、「だからええんです」と続けた。
「とにかく野球に熱心で真面目・・・
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