投手陣の不安を指摘していた2006年WBC世界一捕手の里崎智也氏。その指摘どおり、3位という結果に終わった侍ジャパンの改善点をあらためて聞いた。 取材・文=吉見淳司、写真=BBM 国際大会だからこそ役割を明確にすべき
先週号で僕は「中継ぎ以降の形が見えない」と言いましたが、準決勝の韓国戦(11月19日、東京ドーム)ではその不安が的中してしまいました。結果論になりますが、やはり勝利の方程式を決めきれなかったことがすべてだと思います。
松井裕樹投手、
山崎康晃投手、
澤村拓一投手、
増井浩俊投手と各チームのクローザーを4人擁しながら、韓国戦では3対0の9回に
則本昂大投手が8回から続投しました。つまり、予選5試合+準々決勝の6試合を戦いながら、結局誰も信用されていなかったということですからね。
僕は「勝利の方程式最強理論」というものを持っています。どうやって先発以降を組み立てていくのかというのは、ペナントレースを戦っているどのチームも決めていること。7、8、9回は誰。もしくは先発が早めに崩れた場合など、ある程度の投手リレーは決まっているものです。今年も
ソフトバンク、
ヤクルトという後ろがしっかりしているチームが首位に立ちました。下位にいけばいくほど中継ぎ以降が弱い。あるいはクローザーはいるのに、そこまでたどり着けないという場合もあります。

小久保監督[左]は大谷[右]などのエース級と抑え4人を招集したが、クローザーを決めきれなかった
そもそもの選手選考を、どのような役割分担を考えて行ったかが不明確でした。先発はある程度、登板する試合が決まっていましたが、クローザー4人をどういうふうに使うかというところが見えなかった・・・
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