3位に終わったロッテと阪神はAクラスには入ったが、優勝争いに絡むことなくシーズンを終えた。ロッテは開幕戦に勝利して3球団同率の首位に立ったものの、2戦目に負けると再び首位に立つことはなかった。一方の阪神も開幕カードの中日3連戦に全勝したが、9試合目に2位に落ちると6連敗し、そのまま優勝から遠ざかった。両球団が日本シリーズで対決したのは05年だったが、その後は互いに苦杯をなめ続けている。 ロッテ・固定できる四番不在、打線の整備が急務
優勝した
ソフトバンクには遠く及ばなかったが、ロッテの終盤の追い込みには目を見張った。最後の14試合で12勝し、
西武を追い抜いてクライマックスシリーズ(以下CS)に出場。2位の
日本ハムを下してソフトバンクと対決したときは10年前の下克上の再現かと思われたが、1勝もできずに敗退した。
チーム打率はリーグ4位、防御率も5位とあっては、この両部門で圧倒的1位のソフトバンクに一蹴されても仕方ない。球場の立地条件も恵まれず、最寄りのJR駅から球場まで徒歩で20分近くかかるのでは15年度の観客動員数が1試合平均1万8620人とリーグ最低なのも無関係ではあるまい。これはソフトバンクの1試合平均3万5221人の半分強の動員数である。それでも前年に比べて9.5%とリーグ最高の伸び率とは、ファンの大きな支持を受けていたことも忘れてはいけない。
スター不在が致命傷。本塁打王は86年の
落合博満を最後にもう30年近くも現れていない。それこそチームの四番打者も変わってばかりいる。
11年の先発四番は7人、12年は4人が起用されていた。さらに13年は8人であり、14年は11人である。
15年は4人だが、75試合と最も多く起用された
デスパイネでも打率は.243で12本塁打と迫力を欠く。次いでは34試合のクルーズ、29試合の
今江敏晃だが、この2人は他球団へ移籍した。
条件が悪いにも関わらず応援に駆けつけるファンの期待に応えるためにも、まずは打線の充実がロッテにとっての緊急の課題になっている。
試合の序盤で失点が多いM投手陣

涌井秀章も5回までの序盤に打ち込まれるケースもあり、先発投手陣に共通するこのウイークポイントの克服も課題の1つになる
ロッテの防御率は5位だが、投手成績を詳細に眺めていくと、試合前半での失点が多いのが目立つ・・・
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