文=永山智浩 写真=BBM 
プレーオフとCSの通算チーム打率は.239。今季のチーム打率は.268(9月30日現在)と12球団No.1の数字を残している
短期決戦では打線が湿りがちになるソフトバンク
セ・リーグは
ヤクルトと
巨人、パ・リーグは優勝した
ソフトバンクと
日本ハムがクライマックスシリーズ(CS)の進出を決め、両リーグともに、あと1枠を争うだけとなった。
CSが始まったのは07年で今年で9年目になる。パ・リーグは優勝を決定するプレーオフを04~06年も行っており、3位以上がポストシーズンを戦うのは12年目となる。
ここで昨年までのプレーオフとCSのチーム別の通算成績を見てみる(試合数順=アドバンテージ勝敗を除く)。
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ソフトバンク 41試合17勝24敗0分/勝率.415/打率.239/防御率3.49 ・
中日 37試合22勝14敗1分/勝率.611/打率.248/防御率2.77 ・
日本ハム 35試合21勝14敗0分/勝率.600/打率.254/防御率3.87 ・
巨人 33試合15勝17敗1分/勝率.469/打率.257/防御率3.16 ・
西武 31試合13勝18敗0分/勝率.419/打率.257/防御率3.86 ・
西武 31試合13勝18敗0分/勝率.419/打率.257/防御率3.86 ・
ロッテ 30試合18勝12敗0分/勝率.600/打率.248/防御率2.95 ・
阪神 15試合6勝8敗1分/勝率.429/打率.232/防御率2.78 ・
ヤクルト 14試合6勝8敗0分/勝率.429/打率.209/防御率2.87 ・
楽天 10試合6勝4敗0分/勝率.600/打率.275/防御率3.46 ・
広島 7試合2勝4敗1分/勝率.333/打率.212/防御率2.21 ・
オリックス 5試合1勝4敗0分/勝率.200/打率.211/防御率4.11 30試合以上で勝率が6割を超えているのは中日、日本ハム、ロッテの3チーム 。不思議なことに5割台のチームはなくソフトバンク、巨人が5割に届かず苦戦を強いられている。ソフトバンク(04年はダイエー)は04、05年に勝率1位だったが、プレーオフで2度優勝を逃し、10年にも3位・ロッテに敗れた。巨人も07年は中日、昨年も阪神に敗れ、日本シリーズに出場できなかった。ソフトバンクは9度出場しているがチーム打率は.239。つねに強力打線を擁しているが短期決戦では力を出し切れていない印象がある。
さて、今度は個人通算投手成績にスポットを当ててみよう。20イニング以上で防御率5傑と今季出場の可能性がある投手は次の通り。
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1位 田中将大(楽) 4試合3勝0敗1分28回/防御率0.64 ・
2位 ダルビッシュ有(日) 6試合勝0敗0分49.2回/防御率0.91 ・
3位 吉見一起(中) 6試合5勝0敗0分44.2回/防御率1.01 ・
4位 大隣憲司(ソ) 5試合2勝0敗0分27.1回/防御率1.32 ・
5位 涌井秀章(ロ) 8試合2勝0敗0分39.2回/防御率1.36 ・
7位 成瀬善久(ヤ) 6試合3勝2敗0分44.2回/防御1.61 ・
8位 館山昌平(ヤ) 5試合1勝2敗1分25回/防御2.16 ・
9位 山口鉄也(巨) 19試合1勝1敗3分24回/防御2.25 ・
11位 石川雅規(ヤ) 4試合2勝2敗0分21.2回/防御2.49 ・
12位 新垣渚(ヤ) 4試合1勝1敗0分26.1回/防御2.73 ・
15位 内海哲也(巨) 8試合1勝4敗0分42回/防御3.43 ・
17位 攝津正(ソ) 8試合2勝2敗0分23回/防御3.91 ・
19位 攝津正(ソ) 8試合2勝2敗0分23回/防御3.91 ・
19位 中田賢一(ソ) 7試合5勝1敗0分30回/防御4.20 ・
23位 武田勝(日) 7試合2勝2敗0分25.2回/防御4.91 ・
24位 岸孝之(西) 5試合1勝3敗0分28回/防御5.14 メジャーリーガーとなった田中将大とダルビッシュ有は0点台の防御率で大舞台でベストパフォーマンスを見せている。
最多勝は5勝で、防御率2、3位のダルビッシュと吉見一起。それに4点台の防御率ながら中田賢一が5勝をマーク。中日時代に4勝、昨年も1勝を挙げCSとの相性はいい。一方、最多敗は
杉内俊哉(巨人)と
斉藤和巳(ソフトバンク)で5敗。杉内はいずれもホークス時代(1勝)のもので、巨人では1勝0敗。斉藤和巳も04年から4年連続出場も勝ち星には恵まれず0勝5敗のまま引退した。