
9月12日の楽天戦[コボスタ宮城]の6回、32号本塁打を放った[写真=桜井ひとし]
文=斎藤寿子 山田哲人(ヤクルト)に続き、柳田悠岐(ソフトバンク)も「トリプルスリー」を確実にしている。9月8日の日本ハム戦(札幌ドーム)で自身初となる30本塁打に到達すると、15日のオリックス戦(京セラドーム)で30盗塁目。打率は16日時点で.366。山田とともに65年ぶりとなるセ・パ両リーグ同時達成となりそうだ。 今や日本を代表する強打者として知られる柳田だが、小学校時代は今のようなパワフルさはなかったという。
小学3年から4年間、西風五月が丘少年野球クラブ時代にコーチとして柳田を指導した
佐藤賢治現監督は、彼の印象についてこう語る。
「当時の柳田は、確かに足は速かったのですが、それほど目立つ選手ではありませんでした。今のようなパワーヒッターというよりも、粘り強いバッターでしたね。バットに当てるのがうまく、空振りが非常に少なかったんです」
どちらかと言えば技巧派タイプだった柳田だが、現在彼の真骨頂となっている「フルスイング」の原型も、このころにつくられたものだった。
「バットを思い切り振ること、これが今も昔も変わらないチーム方針なんです。だから、たとえ空振りをしても叱ったりはしません。逆にしっかりと振って三振で帰ってきた子には『今のスイング、良かったぞ!』などと褒めてあげるんです。柳田にもそういうふうに指導していましたから、自然とフルスイングのできるバッターになったのだと思います」
そのフルスイングが柳田のバッティングをレベルアップさせたのだろう。
広島経済大学入学時、当時監督として指導した
龍憲一氏は・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン