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森友哉(大阪桐蔭高) 高校レベルを超越したアマチュアNo.1捕手

 


取材・文=岡本朋祐 写真=田中慎一郎

高校レベルを超越した
アマチュアNO.1捕手


▲修徳高と両校優勝となった東京国体の表彰式後は、すべてを終えた充実の表情を見せた(前列左から3人目)


 ドラフトの補強ポイントはどの球団も毎年、投手が最優先されるのが一般的だ。高校生捕手は「絶対的な力」がない限り、最上位の指名は難しい。過去10年を振り返っても、広陵高・白濱裕太(2003年、広島)、平安高・炭谷銀次朗(05年高校生、埼玉西武)、日大高・荒川雄太(05年高校生、福岡ソフトバンク)、習志野高・山下斐紹(10年、福岡ソフトバンク)、の4人。さかのぼれば、江の川高・谷繁元信(1988年、現中日)、別府大付高・城島健司(94年、元福岡ダイエーほか)ら。いかに評価を得るのに難しいポジションかが分かる

。 高校3年間の実績において、歴代高校生をしのぐ実力者が森友哉だ。「自分の中では日本一、充実していたのではないかと思います」

 1年秋から表舞台を突き進んできた。旧チームでは藤浪晋太郎(現阪神)とバッテリーを組んで史上7校目の春夏連覇。主将となった昨秋以降、今年も春夏連続で甲子園出場。史上初の3季連続優勝がかかったセンバツ、そして6校目の連覇がかかった夏とも3回戦敗退。チーム成績としては不完全燃焼に終わったものの、甲子園通算打率.473(55打数26安打)、5本塁打、11打点は誇れる数字だ。

 高校レベルを超越した「打てる捕手」としての評価をさらに高めたのが、銀メダルを獲得した18Uワールドカップ(台湾)だ。昨年に続いての代表入りで、主将としての存在感を発揮しただけでなく、桐光学園高・松井裕樹、済美高・安樂智大(2年)らの良さをいち早く掌握し、好リードした。

 韓国、キューバという強豪相手に完封でコールド勝ちしたのも、森のインサイドワークが見逃せない。打撃でも、カナダ戦では右中間へ木製バットで初のサク越え。9試合中6試合でチーム初打点を記録し、うち4度は初回先制打の勝負強さを見せた。最多打点の15をマークし、打率.406(32打数13安打)で2年連続大会オールスター選出。金属と同様、パワフルなスイングは変わらなかった。

 東京国体でも2本のアーチを放って高校通算41本塁打。修徳高(東京)との両校優勝で、前年に続く大会連覇を飾った。国体前にプロ志望届を提出したが、最高峰の舞台を目指す高校球児の中で最も長くプレーしたことになる。

「特別、ドラフトを意識することはありません。指名していただいた球団に行きたい。ここからが...

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