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特集・2015-16 戦力補強最前線
戦力整備は順調?12球団補強状況チェック!セ・リーグ編

 

昨オフ、積極的に補強に動いた2014年のセ・ーグ最下位ヤクルトが、今季のセ王者に輝いたように、「ストーブリーグを制するものがペナントレースを制す」といっても過言ではない。まだまだ移籍市場真っただ中ではあるが、12月第2週を終えた時点での、各球団の補強状況をチェックしていこう

阪神・中継ぎ左腕獲得まで順調も守護神問題緊急発生


[補強ポイント]
呉昇桓の代わりのクローザー
・強力な左の中継ぎ投手

 12月11日早朝、球団は苦渋の決断を下した。呉昇桓が不法賭博問題で韓国検察の事情聴取を受け、容疑を一部認めたことで、来年に向けての契約を見送った。これでクローザー探しが一からのスタートとなった。

 水面下で新外国人を探しているというが、まずは日本で実績のあるクローザーをリストアップ。筆頭として調査を開始したヤクルトのバーネットが、その矢先にレンジャーズと契約。現状では全くの白紙状態で、金本知憲新監督も予想外の事態となってしまった。

 呉の問題が起きるまでは順調な補強を進めてきた。昨年の中継ぎは、安藤優也福原忍歳内宏明の右投手ばかりだった。左腕では高宮和也がいるが、どちらかといえばワンポイント起用が主な投手。一昨年までは、イニングまたぎが可能な加藤康介がいたが、今季は故障などのため10月に戦力外に。シーズン中は若手左腕も伸び悩んだ。

 金本監督の中にはリリーフ起用について理想像がある。05年からJFKと恐れられていたジェフ・ウィリアムス藤川球児久保田智之という強力中継ぎ、抑えトリオだ。6回までリードすればこの3人で完全に抑えることができた。当時と同じような強力な後ろ3枚をしっかり作りたいと考えている。そこで目を付けたのが中日からFAをした左腕・高橋聡文である。金本監督も現役時代、高橋に完全に抑えられた記憶があるため、交渉の席では直接電話で思いを伝えるなど、熱烈なラブコールを送り、入団が決まった。福原、安藤とともに、この3人で新たな強力トリオを形成するつもりだ。

金本監督は高橋に中継ぎの左投手の核になることを期待



 一方、古巣復帰を果たした藤川球児に金本監督は「先発ができるような体作り」を指令。13年にトミー・ジョン手術を行い、リハビリ終了後、メジャーでも、四国IL/高知でも十分なイニング数を投げておらず、いまだに未知数の状況。呉が抜けたことで当然、藤川をクローザーにという声もあるが、現段階での判断は難しい。加えて、金本監督には、若手に藤川の野球へ対する取り組み方を学んでほしいという思いがある。真摯に野球へ取り組む姿勢は必ず若手のプラスになるはず。藤川自身もまずは、その部分で阪神に恩返しをするつもりだ。起用法は春のキャンプの状況を見ながら金本監督が判断することになる。

藤川には精神的な支柱としての役割を期待している



[2015→16決定済み補強状況]
藤川球児 投 四国IL/高知 FA
高橋聡文 投 中日 FA
ヘイグ 内 ブルージェイズ FA

中日・助っ人選手は大量7人、大砲・ビシエドに要注目


[補強ポイント]
・本塁打期待の大砲
・左のリリーフ投手

 4人の助っ人との契約を更新し、さらに新たに3人の入団を発表するなど、このオフは積極的に動いた。中でも最大の注目株が・・・

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