今年もあのフレーズの時期がやってきた。シーズンファイナルスパートプロジェクトを8月28日に球団が発表し、キャッチフレーズは、もちろん『全員で勝つ!!』。すっかり浸透した言葉だが、それは何もシーズン最終盤に限った話ではない。中嶋聡監督が就任以来、常に口にしてきた「全員が戦力」は、ここまでの戦いぶりを見ても分かること。特に今季は、日替わりならぬ“月替わりヒーロー”が躍動したことがチームの好調の大きな要因だ。メンバーを固定することなく、戦い続けた8月までの歩みは「全員が戦力」であり「全員で勝つ」を証明するからこそ変わらぬ姿勢でファイナルスパートをかけていく。 ※成績は9月3日時点 【3、4月】新たに加わった戦力が実力を示してチームの進化を証明した。例年開幕直後は低調も、今季は好発進。変化と進化のチームを印象づけて幕が開けた。 【月間チーム成績】 24試合14勝10敗、勝率.583、打率.256、防御率3.19、リーグ順位1位
森友哉[10年目/捕手/28歳] あいさつ代わりの好発進

[月間成績]23試合、26安打5本塁打13打点、打率.317
責任感は人一倍に強い。昨年オフ、FA権を行使して
西武から加入。リーグ連覇、日本一を遂げたチームに入り「自分が来たことで、もし優勝できなかったら……」と考えることもあったという。のしかかる重圧、そしてリーグ3連覇の夢を背負い、地元・関西に戻る決断を下した。
ただ、“悩み”は春先に解決された。3月31日、今季の開幕戦は慣れ親しんだベルーナドームで古巣の西武と対戦。すると、いきなり魅せる。「不安と楽しみの両方がありました」と胸中を明かしたオープニングゲームは1点を追う9回二死から、起死回生となる移籍後初アーチ。新天地のファンが待つ右翼席に豪快な打球を運んでスタンドを沸かせると「(声援が)むちゃくちゃ頼もしいです」と笑顔。延長10回、
宗佑磨が決勝弾を放ち、大きく両手を上げて喜んだ。
開幕戦で勢いに乗り、4月も止まらなかった。
4月25日の
日本ハム戦(エスコンF)では・・・
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