明確に見えた戦いのベースを、これからの短期決戦でも前面に押し出していく。1球、1点、1勝の重みが、より増す秋の決戦へ──。一戦必勝で戦い抜くため、ここからは大きな3つの武器をピックアップ。最大の強みは、強固かつ安定感光る先発陣だ。エース級が並ぶ布陣が、戦力の歯車を好循環させていく。 
先発マウンドに向かう山本。エースの存在は好影響を与え、安定感ある面々がズラリと並ぶ先発陣が、短期決戦の勝算を高めていく
勝算十分の5人
安定した投球を続けたことが今季、最大連敗を4にとどめた大きな理由だ。
山本由伸、
宮城大弥の左右のエースが3月のWBCに参戦したこともあり、今季初登板は山本が開幕6戦目、宮城が同7戦目で、開幕から9試合で9人の先発投手を起用。ゆとりのある先発ローテでのスタートは、“新たな軸”となり得る存在の発掘の意味もあったに違いない。
期待に応えたのが、高卒3年目の
山下舜平大だ。昨季まで一軍未登板ながら、開幕投手に大抜擢されると、最速160キロの剛速球に、鋭くタテに割れて独特の変化を見せるカーブで打者を翻弄しつつ、速球を生かすフォークで空振りを奪うほか、高めから落としてカウントを奪うなど、わずか3球種で圧倒した。ただ、一軍デビューイヤーに加え、体はいまだ成長途中とあって、中10日以上を空ける起用で、本格的に先発ローテ入りとはならず、8月26日の
ロッテ戦(京セラドーム)で、腰痛を再発して離脱。9月23日には、腰椎分離症と診断されたことを球団が発表し、CS以降の短期決戦での復帰は不透明なままだ。
それでも・・・
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