
1996年2月にニューヨークで行われた新人王の表彰式での野茂[写真=Getty Images]
「メジャー・リーグはキミに救われたよ。ありがとう」と言って、レッズの主砲ロン・
ガントは
野茂英雄に右手を差し出して握手を求めた。1995年10月6日、ナショナル・リーグのディビジョナル・プレーオフ第3戦、先発した野茂はガントに特大の先制2ランを浴びるなど6回途中5失点でマウンドを降り、ドジャースは1対10と大敗。3連敗を喫してシーズンが終わった。
試合後の記者会見でガントは野茂の姿を見つけるなり、近づいて冒頭の言葉をかけたのだ。メジャー・リーグ選手会は野茂が渡米する前年の94年8月から95年4月にかけて232日間のストライキを敢行。年俸総額を抑えようとする経営者に反発してのことだった。しかし、それはファンにとって“金の亡者”と受け止められてしまった。プロスポーツ史上最長のストライキによって人気が低迷したナショナルパスタイム。それを救ったのが・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン