3月29日に開幕したペナントレースもいよいよ大詰め。リーグ制覇をかけた攻防は激しさが増す一方だ。だが、中には夢破れて新たな目標に向かうチームも。まずは昨季同様、最後まで目を離すことのできない、パ・リーグ2球団による3位争いの行方を占おう。 ※成績は9月22日時点。 
直接対決では互角の戦いが続くロッテと楽天。最後に抜け出すのはどちらになるのか
非常事態中のロッテ 頼みは豪打の両助っ人
パ・リーグは
ソフトバンクが開幕6戦目の4月4日から首位を快走。優勝へのマジックは1(9月22日時点、以下同。なお23日にソフトバンクの優勝が決定した)、4年ぶりの王座奪還が目前だ。大差をつけられながらも後ろにつけたのが
日本ハム。3位とのゲーム差は6.5。2位の座は手中に収めたと言っていいだろう。4連覇を目指した
オリックスは9月22日にCS進出の可能性が完全消滅。Aクラス残る1つのイスをかけた争いは、ロッテと楽天に絞られた。
9月17、18日の直接対決では、楽天が本拠地でロッテに連勝、ゲーム差なしの3位に浮上した。その後は楽天が3連敗とつまずくと、一方のロッテが2連勝。ロッテが逃げきるのかそれとも……。大一番は9月30日からの楽天モバイルでの2連戦。来たる決戦に備え、両者の今季の戦いを振り返りながら、CS進出のポイントを見て行こう。
6、7月から8月中旬までの長期間2位を維持してきたロッテにとって、CS進出圏の3位争いに加わってしまった現状は非常事態。7月15日時点で首位・ソフトバンクと6ゲーム差に接近した時点では“あわよくば、奇跡の逆転優勝も”と夢を見ていたファンも多かったはずだが……。失速の最大の原因は、打線の当たりが止まったことだ。
今季の月別成績を見ると勝ち越しは5月と7月のみで、チーム打率は5月が.262、7月は.275。負け越した月はチーム打率がいずれも2割5分以下(9月を除く)。つまり、打てないと勝てない。当たり前と言えば当たり前だが、ロッテの勝敗は打線の調子と直結する傾向が強い。
救いは、打線の核となる両大砲がここに来て復調気味であること。8月の月間打率は
ポランコ.243、ソト.220だったのが、9月はポランコ.278、ソト.404。9月のチーム得点は15戦で59点だが、2人の9月の打点合計は25だ。得点の4割以上が2人のバットによって生産されている。やはりこの2人が得点源なのは数字が物語る。
特にソトが本塁打を放った試合の勝敗は、9月に限ると4勝2敗で、ソトから本塁打が生まれなかった試合では3勝6敗。ソトがアーチを架けないと話にならない。
ただし、この2人が打てばそれでいいかというと、ほかの打者も打つに越したことはない。マークの分散は必要であり、彼らの前に走者をためたいところ。そんな中、今季打撃好調の
高部瑛斗が左手関節の捻挫によって9月6日に戦線離脱したのは痛かった。7月の月間打率.347だった
佐藤都志也も・・・
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