関西同士のチームが日本一を懸け戦うのは59年ぶり。2連覇を目指す常勝オリックスに対し、38年ぶり2度目の日本一を目指す阪神の戦いだ。お互いにリーグNo.1の投手力を誇り、リーグ制覇&CSを勝ち上がってきた。一方で、両チームの指揮官の采配は対照的だ。適材適所で用兵を置くオリックスの中嶋聡監督。先を読みながらも固定されたメンバーを動かして采配を振るう岡田彰布監督。まさに「流動」と「固定」の采配は見応えがある。ここからは、その2チームのシリーズ展望と戦力分析をしていこう。 写真=湯浅芳昭、宮原和也 阪神の展望&戦力分析はこちら 
打順も継投も柔軟な采配を見せる中嶋聡監督[写真]に、選手が呼応。束になれるのは戦い方のベースが定まるからこそだ
貫く起用法と采配
変幻自在な先発オーダーに多彩な継投パターンと、奇抜に映る中嶋聡監督の采配だが、戦い方はシンプル。そんな戦略を可能にしているのが、実力拮抗の豊富な戦力にある。
戦いのベースは“守り勝つ”。リーグトップのチーム防御率2.73、リーグ2位の60失策が物語るが、根幹を成しているのが先発投手だ。絶対エースの
山本由伸を筆頭に、緩急自在の
宮城大弥、
山崎福也の両左腕、9月に故障から復帰した
田嶋大樹、平均球速150キロ超に多彩な変化球で打者を封じる
東晃平と、ゲームメーク能力に長ける面々がズラリ。最速160キロ右腕の
山下舜平大は腰椎分離症で登板は現実的ではないものの、週5試合の日本シリーズは先発投手5人で回すことができる。
■予想先発と主な救援陣 CSでの投手成績

※丸数字は予想先発試合。△は左投げ
先発予想は上表に記しているものの、第1戦の山本以外の登板順は予想が難しいところ。信頼度も安定感も遜色(そんしょく)ないからこそだが・・・
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