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平田良介 外野手 #6

背番号「6」を得て、狙うは「4」

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 背中の数字が軽くなれば、両肩に乗る期待と責任は重くなる。井端の退団に伴って空いた6番を、今シーズンから平田良介が背負う。「打者としてのタイプは井端さんと違いますが、これからはチームを引っ張るくらいの強い気持ちでやるつもりです」

 球団首脳からは、現役時代の落合GMも着けていたと聞かされたが、平田は「知りませんでした!」とあっけらかん。目の前にいた落合GMも思わず苦笑いだったとか。ただ、監督時代もそうだが、背番号の昇格、降格を通じて選手に評価、メッセージを伝えようとするのは落合博満の手法の1つだ。浅尾のように昇格を辞退する権利はあっても、降格を拒む権利はない。平田自身、入団時に先輩の森岡(現ヤクルト)から8を奪い、大島に明け渡した。40番から満を持しての1ケタ復帰。背番号は「6」だが、狙うのは「4」だ。「四番を任されるように、そういう存在になるつもりです。自分の打撃によってチームの勝敗が入れ替わる。そういう勝負強い打者になりたいです」

 谷繁新監督からは、昨季途中に「おまえが四番を打つつもりでやれ」とハッパを掛けられていた。この時点では先輩選手からのメッセージだったが、今や兼任監督。平田の成長いかんでは四番への抜てきはあり得る。本人も強い自覚を持ち、自主トレに励んでいる。

 荒木に同行した熊本で、日本一の石段3333段を走破。数字に引っかけて「3割、30発、3三塁打、3盗塁」の公約を掲げた。6番で心機一転の男が、3にこだわって四番に挑む。谷繁新監督の打線構想に、平田の豪打は欠かせないはずだ。

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