
地道に磨いてきた高い守備力で存在感を発揮する太田
チームの若き守備職人が
太田賢吾だ。プロ4年目の21歳。2015年ドラフト8位入団の内野手は今シーズン初の開幕一軍入りを果たし、堂々と一軍の舞台に定着している。最大の
セールスポイントは総合的な守備力の高さ。肩の強さ、送球のコントロールは申し分ない。適切なポジショニングから打球への反応、足のさばき方も安定している。
地道に実力を養ってきた。入団から2年間は二軍の鎌ケ谷が主戦場。1年目はイースタン・リーグで93試合、2年目も83試合に出場。実戦での経験を積み、一軍初出場は3年目の昨シーズンの9月7日の
楽天戦(東京ドーム)。いきなりプロ初本塁打を放つなど、存在感を発揮し始めた。
遊撃を中心に二塁、三塁もソツなくこなす。いまは終盤の守備固めとして起用されることが多い。堅い守りが首脳陣に評価されている証の1つだ。川越工時代は無名の存在も担当スカウトの今成泰章氏に見い出された。課題の打撃も年を追うごとに成長。今季も4月4日の楽天戦(楽天生命パーク)の9回、勝ち越しの起点となる三塁打を放って勝利に貢献した。
栗山監督は選手たちと同様に太田の愛称で「ケリー(太田)は自分の特長を出して前に進んでいる」と評価する。堅固な守備力をベースに、打撃でレベルアップが期待される21歳。太田自身も「とにかく必死にやるだけ」と闘志を燃やす。ベンチに欠かせない存在からスタメンに外せない存在へ。ブレークを誓う。
写真=BBM