
41歳になってもなお攻守に阪神には欠かせない存在の福留
開幕からチームを上位に踏みとどまらせているのは、
福留孝介のパフォーマンスが多大に影響している。若手が重用されるチームにあって、ベテランが攻守走のすべてでけん引する。
4月14日の
ヤクルト戦(甲子園)では、2回に坂口の左翼線への打球にダイビングで食らいついた。また、7回にも
雄平の同じような当たりに、頭から飛び込んで好捕してみせた。
いずれも左打者ということでライン際へ来ると読んでいることもあったが、それ以上に福留のポジショニングのとり方には定評がある。ほかの外野手からは伝わってこない独特の感性が働くのだろう。
本人は「少しでもピッチャーを助けてあげないといけないからね」とサラリというが、そこに外野手として5度のゴールデン・グラブ賞を獲得している男のプライドがにじむ。
4月26日で41歳になった。
中日時代に本格的に外野手に定着。その2002年当時は
山田久志監督、
二宮至外野守備走塁コーチで、鍛えられその年からフル出場を続け、首位打者、ゴールデン・グラブ賞をモノにするようになった。
阪神をすくったプレーは1度だけではない。状況判断良く再三にわたって進塁を防ぐなど、まさにチームのお手本となるようなプレーを披露してきた。
開幕戦で
巨人菅野から先制点となる1号本塁打を放ったように、すべてにおいてチームをけん引しているベテラン。その先には「優勝するために」という熱い思いが秘められている。
写真=BBM