
長打を秘めたバッティングが魅力だ
来日1年目の
シェルドン・ノイジーがシーズン終盤に存在感を見せつけている。
「2ストライクまで追い込まれても、何とか前に飛ばす意識を強く持つようにしてるんだ」
9月28日現在、130試合に出場して打率.245、9本塁打、56打点。助っ人と言われるほどの成績を残してはいないが、チームのために必死にプレーする姿勢は周囲から認められてきた。メジャーでは主に三塁が本職という触れ込みだったが、
阪神では外野手として出場してきた。
打順の中では「三番」「五番」「六番」と外国人パワーを期待されるポジションを与えられた。ただ交流戦に突入しても、その期間の打率.140、0本塁打が示すように上昇しなかった。背番号「7」の男が調子を上げたのは夏場からだ。月間別打率でも8月度(打率.279)は高かった。
派手さはないが、ノイジーの貢献度を表すのに分かりやすいのは
DeNAの
トレバー・バウアー撃ちだ。首位争いをしていた8月30日のDeNA戦(甲子園)で、チームは敗れたがノイジーが154キロの直球を第6号となる左越え本塁打で打ち砕いて先制点を奪ってみせた。
対戦投手の中でもバウアーに対しての打率はここまで4割超の.444と高く、勝負強さを発揮している。チームがクライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズを勝ち抜くために外国人パワーは必要だろう。「今までプレーした中でも阪神ファンは一番だと思っています。チームとして勝っているから強い」とチームへの愛着もある。
今後のパフォーマンスにノイジーの「来季」がかかっている。
写真=BBM