
再び支配下となり、一軍登板へ向けて左腕を振る川原
今では育成から上がり、一軍の舞台で活躍するケースは珍しいことではない。3年ぶりに支配下登録された
川原陸も「一軍で結果を出して恩返しがしたいです」と気合をみなぎらせる。
長崎・創成館高で春夏甲子園に出場。
根尾昂(
中日)、
藤原恭大(
ロッテ)らを擁した大阪桐蔭高を長身から投げ下ろすストレートで圧倒した。2019年ドラフト5位で
阪神入り。当時1位は
近本光司、2位は
小幡竜平に3位は
木浪聖也だった。
しかし、新人時代から腰痛、左肩の故障に見舞われて、21年オフには育成選手となり、リハビリ、トレーニングの日々が続いた。
「ずっとケガのシーズンが多くて、何をやってもうまくいかない時期がありました。でも家族、友達、チームメートだったり、支えてもらった方々が多いと感じていたので、また頑張りたいと思っていました」
しかし、昨秋キャンプで
岡田彰布監督の目に留まった。今年2月の沖縄キャンプでは紅白戦に招集されて、指揮官から「ストレートも速うなってるし、制球力もついた」と成長を認められていた。
創成館高で同級生だった
野口恭佑が育成から一軍昇格を果たしたのも刺激になっている。背番号は再び2ケタの「92」からの再スタートで、今度こそ一軍マウンドに立つ。
川原は「一軍で活躍するのがベストで、ここからが勝負だと思っています。結果を出したい」とがむしゃらにアピールを続けるつもりだ。
写真=BBM