
文=平野重治
朝刊各紙の一面下の名物コラムは、このページの原稿導入部にしばしば使わせてもらっているが、なかでも読売新聞の「編集手帳」氏の筆力と教養には感心させられることしばしば。そういうコラムの中で、今週は、2月4日付の東京新聞の「筆洗」から引用したい。コラムは「『私はいつも、新聞を運動面から読み始める。運動面には人間が成し遂げたことが記録されているからだ。一面に載っているのは、人間がしでかした過ちばかりだ』」という元米連邦最高裁長官だったアール・ウォーレン氏の言葉で始まっている。ドヤ顔の大統領の暴言ばかり読まされる一面にはもうウンザリ。運動面が恋しい今日このごろである。
その運動面、新聞社の中では、昔から冷遇されてきたセクションだ。朝日新聞OBだった政治評論家の細川隆元氏の本を読んでいて、政治部長と運動部長の給料と部長手当にひどい差があることを知って驚いたことがあった。今年、野球殿堂入りした「ルールの鬼」故・鈴木美嶺さんは・・・
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