自動車販売の本業を第一とした活動をする。選手全員がセールスコンサルタントなのが茨城トヨペットだ。限られた時間の中で効率を考えた練習に取り組み、年々力をつけてきている。全員野球をモットーにするチームの姿を追う。 文・写真=内田勝治 
10月2日、ノーブルホームスタジアム水戸でオープン戦を行った茨城トヨペット、茨城日産ナイン
工夫をこらしながら社業と野球の両立
「一番、ファースト、酒巻翔、背番号1、愛車はRAV4~!」
それぞれのマイカーが次々と披露されていくユニークなアナウンスが、ノーブルホームスタジアム水戸に響き渡る。スタンドで見守る400人の観衆は、メガホンなどの応援グッズを手に大盛り上がり。選手たちはその歓声に応えながらギアを入れ替え、試合へと向かっていった。
10月2日。茨城トヨペット硬式野球部は、ともに水戸市に本社がある茨城日産硬式野球部とのオープン戦「モビリ
ティマッチ2023 カーディーラー野球対決」を、初めて有観客で行った。昨年は天候不良で中止となったため、2年ぶり2度目の開催となった一戦。2回裏二死から八番・山田将直、九番・斎藤元輝の連打で一、二塁のチャンスを作ると、主将の一番・酒巻翔が右越えに2点二塁打を放ち先制。5回表に長打やワイルドピッチなどのミスが絡んで同点とされるも、7回表に登板したルーキー左腕の中島悠貴が最速150キロの直球を武器にピンチを無失点に切り抜けるなど、継投でしのぎ、2対2の引き分けで試合を終えた。
茨城日産とは、野球だけではなく、本業でもライバル同士。指揮を執った野口裕貴監督は「茨城日産さんとは今年の公式戦1勝1敗で、お互い道路を挟んで反対側に会社がある。負けられないなというのがある中で、引き分けられたのはよかったかなと思います」。前回21年に1対4で負けた雪辱こそ果たせなかったが、安堵の表情で試合を振り返った。
茨城トヨペット硬式野球部は・・・
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