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マスターズ甲子園

「永遠の学園」復活を信じて PL学園高OBチームが秘めた母校と甲子園への熱き感情

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5年ぶり2度目の出場となったマスターズ甲子園で、鳴門渦潮高OBチームに逆転勝利[9対8]を収めた


「逆転のPL」の真骨頂


 40、50、60歳になっても“超高校級軍団”はパワフルだった。

 元高校球児が各校でOBチームを結成し、予選を勝ち抜いてあこがれの地でプレーする「マスターズ甲子園」が11月9、10日、阪神甲子園球場で行われた。2019年以来5年ぶり2度目の出場となったPL学園高OBは、大会2日目第1試合で鳴門渦潮高OBと対戦。元プロの岩田徹氏(阪神)、小林亮寛氏(ロッテ)、辻田摂氏(中日)、冨田康祐氏(DeNA)も躍動した。2回に3点の先制を許すも、直後の攻撃で一挙9点を挙げて逆転。最後は、1998年夏の準々決勝で平成の怪物・松坂大輔氏(元西武ほか)と延長17回に及ぶ死闘に敗れた元エースの上重聡氏(フリーアナウンサー)が締め、9対8で勝利した(大会規定により7回打ち切り)。

 上重氏は3回、26年ぶりに聖地のマウンドに立つと、堂々のワインドアップを披露。打者1人をわずか2球で投飛に仕留めてみせた。

「2球ともスライダーでした。試合時間に制限があるので、投手12人全員が投げられるように回していくと言われていましたが、まさかもう交代じゃないよね? と思ってベンチを見たら、チェンジの指示が出て……。『失敗した』と思いました」

 同大会は1試合を9イニング、もしくは1時間30分で打ち切りとする規定があり、ほとんどのチームが6回あるいは7回でゲームセットを迎える。そのためスピーディな攻守交代、選手交代を心がけたが、2回の攻撃に想定以上の時間を費やしてしまい、ひっきりなしに交代が告げられることとなったのだ。

 渾身のストレートを投げずしてマウンドを去ることになった上重氏は、肩を落としながら足早にベンチへ。だが、これで終わりではなかった。9対8で迎えた7回・・・

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