
“捕手として”の評価は打撃にあらず。巨人・小林誠司[写真=BBM]の存在感は、投手の声から分かることだ
阿部慎之助が変えた巨人の捕手の歴史
東京ドームでのオープン戦。
9回裏、1対2と1点をリードされたジャイアンツの
阿部慎之助監督はワンアウト一、三塁のチャンスで、代打を告げる。
「バッター、小林──」
アナウンスの直後、スタンドが異様なまでに盛り上がった。この現象はいったい何なのだろう。
打てないことでその名を轟かせているからこそ、それでも愛すべきキャラが知られているからこそ、そして誰もがキャッチャーとしてのポテンシャルを認めているからこそ、代打に出てきただけでこれほど盛り上がる。今年、35歳になる小林誠司は、そういうキャラとして存在感を示している。
打率5割!(と言っても4打数2安打)やら、世界のコバヤシ!(WBCで4割打ったのはもう7年も前)やら、そんなイジり方をしたくなるのも小林ならでは。昨シーズンは21試合の出場で、立った打席は9、打ったヒットは1本。そんな小林が期待に応えるのだから、野球も小林も面白い。
カウント1-1からマリーンズの
西村天裕の変化球に手を出して空振りを喫した小林は、あっという間に追い込まれてしまう。そこから・・・
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