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いま、最も信頼の置けるスターターである。開幕は二軍スタートも、故障者の代役、谷間の先発起用に結果で応え、ローテーションに定着。優勝争い真っ只中の9月の戦いで3試合に先発し2勝、防御率0.90の安定感でゲームを作り、V3ロードを加速させた。昨季までプロ3シーズンでわずかに2勝。マウンドに立つたびにプライオリティを上げる小山雄輝の秘密に迫る。
取材・構成=坂本匠 写真=内田孝治、BBM
※記録はすべて9月21日時点

師匠譲りのピッチング


堂々たるパフォーマンスだった。優勝へのマジックを6として迎えた9月20日のヤクルト戦(東京ドーム)、13日のDeNA戦(同)で7回無失点と好投を見せていた小山雄輝が、この日は直球でグイグイ。8回1失点で今季6勝目を手にした。8月5日以降、7戦3勝1敗に、原辰徳監督も「いま、一番安定感がある」と絶大な信頼を寄せている。

――今季ここまでの活躍を語っていただく前に、0勝に終わった昨季(13年)について教えてください。12年の後半に2勝を挙げて、勝負の年となるはずでしたが、結果、0勝をどう分析、消化していますか。

小山 まず、調子の波があったこと。そして先発ローテーションの谷間や、ケガ人が出たところの穴埋めを狙って調整していたんですが、一軍に上がったときに一発で結果を出せなかったことが今年と決定的に違うところです。ただ、シーズンの最後は良いピッチングができたかなと。CS前くらいから一軍に行けたのは、立て直した計画どおり。ちょっとだけ結果を残して、CSでもベンチ入りし、日本シリーズも投げる機会がありました。最後の悪あがきができたかなと思います(苦笑)。

――昨年を踏まえて、今季はどのような部分を改善しましたか。

小山 技術的な部分というよりも、気持ちの部分の方が大きいです。昨年までと違い、谷間などに合わせて調整するのではなくて、1度のチャンスでそのまま先発ローテを奪い取る。開幕は二軍スタートでしたけど、でも、どこかで絶対にローテが崩れるときが来ると思っていたので、そこに穴ができたら、なり代わってやろうと。そういう風に思ったのは、プロ4年目で初めてでした・・・

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