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ブルペンで力のこもったピッチングをする田中。10月12日で関西学生リーグの全日程を終え、通算8勝。京大初のプロ誕生まであとわずかだ


快腕にして秀才。西の最高学府・京大で名を上げた右腕がプロ入りを果たせば、同大学史上初の快挙となる。文武両道の右腕はいかにして成長してきたのか。二人の恩師に、これまでの歩みを振り返ってもらった。
取材・構成=吉見淳司 写真=石井愛子、BBM

白陵高・高見繁統監督「絶対に腐らない。それがあいつのすごいところ」


 白陵は中高一貫校で、英祐は中学から野球部(軟式)に所属していました。中学はほかの顧問が見ていて、入部当時は球が速いだけでよく打たれていたそうですよ。

 僕が印象に残っているのは英祐が中学3年の大会前。練習で「いいボールを投げるやん」と思い、高校生相手にほうらせたことがありました。そのころは「高校に来たら期待できるな」というくらいでした。

 英祐は高校1年の4月から試合にちょこちょこ投げさせていました。ウチがそれをできるのは、中高一貫校なので、中学校で最後の大会が終わったら、高校3年生の引退に合わせて新チームで一緒に練習するんです。硬式ボールをにぎり始めて一冬を越して、それから高校に上がるので、それが良かったのかもしれません。

白陵高のマウンドに立つ高見監督



 当時は現在のグラウンドの半分くらいは池で、外野までの広さも十分に取れない。バッティング練習でも遠くには飛ばせないので、ケージの中でティーを行うくらいでした。練習時間も原則は午後4時半から6時まで。それも4時半から全体で始められれば御の字というくらいですから・・・

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