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21世紀の頂上対決で生まれた記録

 

本特集の最後は、21世紀の日本シリーズで生まれた「なるほど!」と納得する、もしくは、「え、え〜」と驚くような記録を厳選して紹介するぞ。

シリーズ最高打率.667




 05年にロッテ今江敏晃がマークした.667(15打数10安打)が4試合での最高記録。ちなみに5試合では51年の南村不可止(巨人)で.563。6試合では66年の柴田勲(巨人)の.565。7試合では89年の駒田徳広(巨人)の.522。8試合では86年の清原和博(西武)の.355となっている。なお、今江はこのシリーズの第1〜2戦で最多連続打数安打、最多連続打席安打の新記録も作っている。

ゲーム最多打点6




 西武が中日を破って優勝を飾った04年のシリーズ第3戦で、西武の主砲・カブレラが63年に柴田勲(巨人)が作ったゲーム最多打点に並んだ。4回に中日ドミンゴから2点本塁打を左中間に打つと、7回には岡本真也から場外への満塁本塁打を放ち、打点6を記録。ちなみにこの試合で中日・谷繁元信も満塁弾を放っており、史上初めて1試合2本のグランドスラムが日本シリーズで生まれた。

シリーズ最多セーブ3




 09年の巨人対日本ハム戦で、巨人の守護神・クルーンが作った3セーブが6試合での最高記録。第1、3、6戦の3試合に登板したクローザーは自慢の快速球で相手打線を封じ込め、胴上げ投手になっている。なお通算最多セーブは高津臣吾(ヤクルト)の8。

ゲーム毎回三振奪取12




 無敗のエース・田中将大(楽天)が13年の第2戦で記録した毎回奪三振記録。これまでは81年第2戦の西本聖(巨人)と08年第4戦の岸孝之(西武)がマークした10が最高だった。

シリーズ最優秀防御率0.00(投球回数10回以上)




 08年のMVPにも選ばれた岸孝之(西武)が7試合での記録保持者。7試合での防御率0.00はほかに83年に11回を投げた松沼雅之(西武)、04年に13回を投げた石井貴(西武)、13年に11回2/3を投げた美馬学(楽天)がいるが、岸は14回2/3と誰よりも長く投げての記録である。

シリーズチーム最高打率.317




 5試合でのチーム打率がもっとも高かったのは01年のヤクルト。シリーズ前は近鉄の「いてまえ打線」をどう封じるかが焦点だったが、ヤクルトはそれを上回る打棒を振るった。もっとも好成績を残したのが打率.500(14打数7安打)の古田敦也。続いて宮本慎也が.474(19打数9安打)、岩村明憲が.450(20打数9安打)となっている。ちなみにこのシリーズで5試合28得点の最多記録もマークしている。

シリーズチーム最高守備率.996




 7試合での守備率がもっとも高かったのが08年の西武。失策はわずか1つと堅守を誇った。ちなみにその1つを記録したのが三塁手・中村剛也。第1戦で鈴木尚広の三ゴロを弾いてしまった。

ゲーム最多三塁打2




 1試合で最多となる2本の三塁打を打ったのが、03年第2戦で記録したダイエーの川崎宗則。二番で先発出場した川崎は第2打席に左中間へ運び快足を飛ばして三塁を陥れた。すると第5打席にも右翼越え三塁打を記録。1試合2三塁打は長い日本シリーズの歴史の中でも唯一。
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