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新年を迎え、新シーズンの幕開けに向け選手たちの戦いは加速していく。新たにチームに加わる選手やチームの大黒柱、そして2014年に飛躍を遂げた選手など。ここでは2015年シーズンに活躍が期待される各球団12人に新年の抱負を絵馬にしたためてもらった。
写真=BBM


アマチュアからプロへ。全く違う世界へと歩み出すドライチたち。大きな期待を背負い入団する彼らの豊富とは――。

北海道日本ハムファイターズ 有原航平





期待どおりの活躍を

 夏にヒジを故障したため、大学4年目の秋は不完全燃焼に終わった。それにもかかわらず4球団にドラフト1位で指名された、2015年の注目NO.1ルーキー。現在はケガの完治を最優先に、慎重にトレーニングを積み、1月の新人合同自主トレで投球を再開する予定であることを明らかにした。

「1年間ローテーション」を実現するには、ヒジの不安をなくすことが第一だ。また、この高い目標設定からは、即戦力として期待されていることを十分に自覚していることがうかがえる。最速156キロの速球に、カットボール、スライダー、カーブ、チェンジアップ、ツーシームの変化球を織り交ぜて相手打者を打ち取る。球威で押すこともできるが、多彩な変化球で打ち取る技巧派タイプの右腕。とくに、ウイニングショットのチェンジアップには大きな自信を持っている。

東北楽天ゴールデンイーグルス 安楽智大





大いなる野心を胸に

 熟考の末に絵馬にしたためたのは“開幕ローテーション”。この言葉に安楽智大の並々ならぬ決意が込められている。大久保博元監督や首脳陣は高卒入団ということもあり、まずはファームでじっくりプロで戦える体作りに重きを置く方針だが、当の本人は「1年目から一軍で勝負するつもりですし、その気持ちだけでやるつもりです。1年目の田中将大さんの勝ち星(11勝)を超えたい」と熱き思いを吐露。さらにドラフトで指名を受けた選手の中でライバルはいるか? という問いにも「全員がライバルだと思っています。誰にも負けたくない」ときっぱりと言い切った。磨き抜いてきた自慢の157キロのストレートを武器に、若き右腕が大いなる野心を胸にプロキャリアをスタートさせる。

横浜DeNAベイスターズ 山崎康晃





輝く一番星を

 ダイナミックなフォームから投げ込む最速151キロの直球を軸にスライダーやツーシーム、さらにナックルやカーブなどの多彩な変化球も駆使する右腕。亜大では数々の実績を残した。先発に定着した3年春に4勝、防御率1.10でベストナイン。秋には7年ぶりの日本一の立役者となり、4年春は5勝2敗の活躍でMVPと最優秀投手。チームを戦後初の6連覇に導いた。

 大学日本代表の常連でもあり、13年の日米大学野球選手権大会ではクローザーを任され最優秀投手賞。14年オランダで開催されたハーレムベースボールウィークでも抑えを務め、5試合に登板し失点0の好成績を収めている。プロでも大学時代同様、強い気持ちを持って臨む。「1年目からローテーションに入り、将来はDeNAベイスターズのスターといわれるような選手を目指す。即戦力として新人王を取りたい」

読売ジャイアンツ 岡本和真





一番大切なこと

 長嶋茂雄終身名誉監督の「3」と、原辰徳監督が現役時代に背負った「8」を並べた背番号「38」が与えられた。ドラフト1位ルーキーの岡本和真には、この両者に共通する巨人軍伝統のポジション“四番・サード”を近い将来に定位置とし、巨人を、日本球界を背負う大砲となることが期待されている。高校通算73本塁打で「小さく縮こまりたくない。飛距離が僕の売りの一つ」と自身もそれを自覚している。そんな岡本の願いは、ケガをしないこと。控えめ? と思うなかれ。球団は数年のファームでの育成を方針としているが、岡本は基盤をしっかりと固め、最短での一軍昇格を目指している。「ケガをしてしまったら練習もできなくなりますし、ファームのホームラン王も、一軍昇格も遅くなります」。文字どおりにとらえてはいけない。その先に、壮大な夢が隠されている。
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