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いよいよ2月1日からキャンプがスタートするが、果たしてどのような点に注目すればより深く楽しむことができるのか、3本立ての企画をお届けする。まずは野球評論家として活躍中の荒木大輔氏にキャンプの見方をレクチャーしてもらった。

ブルペンでは投手それぞれ


 もし、読者の方々がキャンプへ行かれたら、やはりブルペンは確実にチェックしてもらいたいですね。プロが本気で投げ込むボールを間近で体感することは普段、なかなかありません。しかし、キャンプのブルペンならそれが可能。きっと、その迫力に驚くと思いますよ。

 投手コーチ時代、私もキャンプのブルペンが“楽しみ”でした。投手の球筋をチェックする意味で、打席に立つこともあったのですが、まさに特等席。投手がどのようなボールを投げるか、それであらためて分かった部分もありますし、投手それぞれだから非常に面白い。例えば石川雅規(ヤクルト)。スピードガンの数字は出ませんが、打席に立ってみると速いんです。やはり、ボールの出どころが見えづらいですし、打者が打てない理由がよく分かります。

 あと、印象に残っているのは西武時代の松坂大輔(ソフトバンク)です。松坂は見たとおり、単純にボールが速い……それ以上に怖いという感じでしたね。ボールがうなりを上げていましたし、ファームもきれいじゃないというか非常に豪快。だから余計に怖さを感じる。あれは今も忘れられないですね。

 それと、ブルペンでは投手によって投げ込み方も違うので、そこを比較してみるのも面白いかもしれません。実戦を想定している投手と、とにかく数を投げたい投手。例えば館山昌平(ヤクルト)は前者です。自分の中でいろいろと場面を考えながら1球1球を投げ込んでいく。だから、インターバルが長いんですよね。だけど、それが館山のスタイルなのです。

▲ぜひともブルペンに注目したい。例えばヤクルトの館山は実戦を想定して投げるなど、投手によって調整法はさまざまだ



 キャッチャーとのやり取りを聞くのもいいでしょう。そうすると・・・

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