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目指せ超一流!黄金新人トレーニングプログラム

荒木大輔[野球評論家]のルーキー診断・田中英祐

 

課題はあるが羽ばたく可能性は十分




 新人合同自主トレの初ブルペンを取材したが、非常に力の入ったボールを投げていた。140キロ台後半のスピードが出るのも分かる。特にしっかりと指にかかっていたときの球筋は素晴らしかった。

 ただ、そうでないときとの差が大きいのは確かだ。プロで結果を残すためには、ベストボールの割合を増やしていくことが重要。昨夏の大学日本代表選考合宿でも投球を目にしたが、そのときは投げる際、頭がぶれていた。当然、それは不安定さにつながる。今後、実戦など力が入る状況での登板となれば、そのクセが顔をのぞかせる可能性はあるだろうから気を付けたい。

 球団関係者いわく「何事も一生懸命に取り組む選手」。これまでは学業もあったが、いまの野球だけに集中できる環境がうれしいのだろう。教わってきていないことも多いだろうから、プロの高レベルの教えを身に付ければ大きく羽ばたく可能性は十分にある。

PROFILE
あらき・だいすけ●1964年5月6日生まれ。東京都出身。右投右打。早実高1年時に甲子園で決勝進出。その大会から春夏5季連続甲子園出場を果たし、大ちゃんフィーバーを巻き起こす。83年ドラフト1位でヤクルト入団。86年に2ケタ勝利をマーク。89年よりヒジの故障などで3年間投げられなかったが93年に復活して8勝。96年に横浜へ移り、同年限りで引退。西武、ヤクルトでコーチを歴任し、14年からは評論家として精力的に活動している。
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